名駅めいえき前に「愚痴聞き地蔵尊」という、耳に手をあてた姿でお話を聞いてくれるお地蔵さんがあります。
ここだけかと思いきや全国にあるようで、名古屋・桂芳院さんの愚痴聞き地蔵とそうした不思議について書きたいと思います。
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①「愚痴聞き地蔵」(桂芳院)
ここには愚痴聞き地蔵ののぼりがあるので、そうしたお地蔵さんがあることは知ってはいたのですが、
上の写真のお地蔵さんがそうなのかと長い間勘違いをしていました。
愚痴聞き地蔵は実はお寺の境内に中にあり、入っていいとも思ってなかったのですが、お参りしている女性がいることにも気がつきました(愚痴を聞いてもらってる?)。
入って左側へ進むと、おっと、ありました。
「秘密」という文字に心くすぐられます。
手を耳にあて、もうお話を聞く体勢なのがチャーミング。これは話が早い。
向かい合うだけで距離感が縮まるのを感じます。
特にグチもないので、「未来には漠然と不安がある」と伝えてきました。
横にお賽銭を入れるところがあり、聞き賃を投入することもできます。
これは相手がお地蔵さまだけに本当の気持ちを伝えられていいシステム。
言いたいことを口にだすことができてスッキリ。そして、何だかほっこりと時間を過ごすことができました。
ということで、感心してネットで情報をみていると、この桂芳院だけでなく、全国に「愚痴聞き地蔵尊」があることが分かりました。
わりと珍しい気がしていたのですが、その数はけっこう多いようす。
一体どれだけあるのか?なぜあちこちにあるのか?少し調べました。
②なぜ、全国に増えているのか?
愚痴聞き地蔵は、近年置かれるお地蔵さんであるため、愚痴聞き地蔵のあるお寺になぜ置きだしたのか?と質問するのが1番いいとは思うのですが、
各お寺のサイトなどをみると、やはり参詣者さんのために置かれているところが多いようです。
また、お寺から愚痴聞き地蔵の注文を受けた石材会社さんのHPなども参考になりました。
「この施工について」
永代供養墓の戒名追加彫りを頼まれるお寺さんより愚痴聞き地蔵が作りたいと依頼が有りました。
今回は予算の都合上、中国で作成しました。
誰にお願いしても同じだとは思いますが、作家さんによって形が違います。
ですので、今回は粘土で作ってもらいそれをもとにお寺さんと相談しながらイメージに近いものを造りあげ納品しました。
今回はお付き合いのあるお寺さんと言うこともあり400,000円以内に収まる金額で済みました。
推測ですが、やはり流行っているのでしょう。
境内に置く仏様にも流行りがあり、戦前の弘法大師や昭和に多い「水子地蔵」や大きな観音様などなど。
最初にこの「愚痴聞き地蔵」を置いたのはいったいどこのお寺か?
誰がこのキャッチーな地蔵を発案したのか?という最大の謎も、お寺を1つ1つあたっていけば判明するのかもしれませんが。
③各地の愚痴聞き地蔵尊の1部(他にもおそらくあり)
以下に愚痴聞き地蔵があるお寺をのせました。
◯塩澤寺「愚痴ぼやき聞き地蔵尊」(山梨県甲府市湯村3-17-2)
岡山県新見市・本誓寺(ほんせいじ):仏像と石仏■愚痴聞き地蔵
大聖院さんは宮島の中にあるお寺で、地蔵ワールドというか、びっくりするほど多くの地蔵があり、その中の1つが愚痴聞き地蔵という感じ。
◯龍蔵寺(山口市吉敷1750)
最後に
ということで、名古屋の「愚痴聞き地蔵尊」から、仲間の地蔵カウンセラーが全国にも増えていることを確認しました。
そのライトな気安さから、これからも病み現代人のために増えていくのではないかな、と想像しています。
最後に、アマゾンでみつけた「お願い地蔵バンク」という商品。ネーミングは若干違うものの、みためは愚痴聞き地蔵にそっくり。
一家に1体、もうこれでいいかもと思いながら、
以上、『愚痴聞き地蔵尊がなぜか全国各地にある不思議』でした。ではまた!