物欲子(ぶつよくこ)のブログ

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(おもに)物欲ぶつよくの記

『中山道』【奈良井宿】と【難所 鳥居峠】(分水嶺)【島崎藤村『初恋』の前にさしたる『花櫛』ってどんな櫛?】

前回ブログからの続きです。中山道の『藪原やぶはら宿』-『鳥居峠』-『奈良井ならい宿』-『漆器の町 木曽平沢』と歩きます。中山道難所の1つ鳥居峠』を越えて、伝建地区奈良井宿』の美しい町並みを満喫できるルートです。天気が良ければ『御嶽山おんたけさん』を望むことができます。

butuyokuko.hatenablog.com

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中山道藪原宿

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JR『藪原駅』前

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早朝の藪原宿(旧道の雰囲気が少しあります)

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宿の名物だった「お六ろく櫛」のお店

「道」は町を抜けて、山の中へ入っていきます。藪原宿から『奈良井宿』までは約8km。所要時間は3時間30分位。道は整備されていて歩きやすいです。

②『鳥居峠

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峠の手前(「測候所跡」の休憩所から)

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「丸山公園」の辺り。上に行くと「御嶽おんたけ遥拝所」があります

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中山道69次藪原宿」の浮世絵の説明 

この辺りがこの絵のモデルになった場所だそうです。旅人が「御嶽山」を見ながら、休憩をしていますね。

昔は『鳥居峠』は【中山道3大難所】*1の1つだったのだそうです。今は相当整備されているので、「谷沿いの道の恐怖」も昔とは雲泥の差なのかもしれません。

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『御嶽遥拝所』

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神社裏手から御嶽山が望めるはずなのですが‥

晴れていたのですが、この日はかなり暖かくてあいにく『御嶽山おんたけさん』を見ることはできませんでした。(この神社の裏手には神社に奉納された石碑群があり、御嶽山』への厚い信仰を感じることができます)

この『御嶽遥拝所』まできたら、『鳥居峠』はもうすぐそこです。

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鳥居峠』(1197m)に建つ石碑 

鳥居峠』が分水嶺で、北側に流れたものは『奈良井川』となります。南側へ流れたものは『木曽川』となり、太平洋へ流れていきます。

北に流れた『奈良井川』はこの後、犀川』『千曲川』『信濃川』となって日本海まで流れていきます。

錚々たる大河がここから始まっていくのか、と思うと感慨深いものがありますが、実際は『高所恐怖症』でそれどころではありません…(悲))

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石碑の下の『峠の茶屋の跡』

昔の『峠の茶屋跡』には今は休憩所が建てられ、「水」が流れています。

この辺り、菊池寛の小説『恩讐の彼方にの舞台です。主人公は夫婦で『峠の茶屋』を営んでいるのですが、裏稼業で人斬り強盗をしているという設定でした。

峠の茶屋跡からさらに下っていきます。

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『葬沢』(向こう側は崖です)

葬沢ほうむりさわ』。変わった地名ですが、説明板には「1582年、木曽義昌武田勝頼の兵2000を迎撃し、勝利を収めた古戦場跡。武田方の死者約500人が谷を埋めたことからこの名がついた」とありました。

 16C、地元の『木曽氏』*2と隣国の『武田氏』は複数回、戦っています。『鳥居峠は美濃と信濃の国にあたり、中世から何度も戦闘の場となったのだそうです。

 1582年2月の戦い(『甲州征伐』)では織田軍の加勢もあり、『武田軍』が敗れます。織田軍の「木曽谷」からの侵攻を止められなかった「武田家」はこの翌月滅亡することになります

 そうした攻防の舞台にしては、なかなかの山中です。「こんなところで戦ったの?」と思いながら、さらに山道を下ります。

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「石畳」で風情のある場所も

③『奈良井宿

 

坂を降りきるとそこに奈良井宿が広がっています。宿場の入り口に『しずめ神社』という朱塗りの綺麗な神社が見えます。

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『鎮神社』の立派な大木

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「奈良井」らしい風景

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『鎮神社』の前

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『鎮神社』の前から宿場が広がる

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かっては「奈良井千軒」といわれるほど繁盛した宿場であったそうです

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『上問屋資料館』(この日は開館してなかった?不定休?)

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江戸時代からの旅籠の『伊勢屋』さん(宿泊できます)

④『初恋』に出てくる「花櫛」とは(中村邸)

 

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中を見学できる『中村邸』

『中村邸』は元櫛問屋で、『塗櫛』の商いをしていたのだそうです。「櫛のコレクション」や櫛の乾燥に使った「櫛専用の蔵」などが面白いです。

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綺麗な『櫛』がズラリ。模様も細かく美しいです。

こんな宝飾品みたいな『櫛』を貰ったら、さぞ心ときめいたことでしょう。時代劇「櫛」や「かんざし」をもらって喜ぶ女性の姿を見ることがありますが、その気持ちが分かるような気がしました。

(隣りの「藪原宿」では、「塗櫛」でなく「つげの櫛」が有名でした(お六櫛)。しかし、「昭和40年代になって「プラスチック製」に押され衰退した」という説明があり、『塗櫛』の方はさらに衰退時期が早かったかもしれません)

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『花櫛』の説明

実物は無かったのですが、『花櫛はなぐし』の写真を見ることができました。*3

島崎藤村の『初恋』にある『花櫛』ってこれだったんですね! 「前にさしたる花櫛の 花ある君と思ひけり」の一節。『花櫛』の意味はよく分らないものの「花のようにきれいな櫛」のニュアンスくらいか、と思っていました。

 

ははぁ、これは可愛い「つまみ細工のお花」がついていて、少し揺れるのかな?

なるほど。『花飾り』に負けないくらいの、本当に年若い女の子がつけるものだったのですね。いやぁ、長年の疑念が解けました!

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『櫛の蔵』から見る山も美しい

山が目の前にドーンこれがお庭の「借景」というのも凄いです(紅葉の季節がやはりおすすめのよう)。

『中村邸』

開館時間:9時-17時(4月-11月)、9時-16時(12月-3月)

休館日:無休(4月-11月)、月曜(12月-3月) 入館料:300円 

『花櫛』にいたく感動したところで、「奈良井宿」を後にします。少し先の漆器の町 木曽平沢まで足を伸ばして、「中山道」の旅もおしまいです。

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登録有形文化財『丸山漆器店』(1961)(大谷石製の石蔵が珍しい)

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奈良井川」の道(水もキレイ山もキレイ)

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木曽平沢の町(漆器屋さんが並んでいます)

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最後に『木曽くらしの工芸館』でお土産探し

最後に

 

‥ということで、中山道』の【鳥居峠越え】を中心に紹介しました。奈良井宿は、例年は外国人観光客が多いのですが、今年はいつもより静かに「紅葉」も楽しめるかもしれません。山家らしい素朴な食事。歴史。町並み。何より美しい山と川。何度も訪れたくなる魅力的な場所です。‥ということで、中山道奈良井宿】と【鳥居峠】』でした!以上です、ではまた!

*1:あとの2つは『碓井峠』『和田峠』。

*2:「木曽谷だに」を支配した国人領主

*3:「鎮神社」横の『楢川歴史民俗資料館』でも、花櫛の説明を見ることができます。