『角度について私が知っている2、3の事柄~いろいろな角度』③【水勾配】【拝み勾配・片勾配(トンネル)】【乗り物の先頭部】【バンク角、カント】【股間広げマンの股間角】
さて、「色々な角度③」ですが、◯度◯度と角度が決まっているわけではないもの、個人的に名前をつけているものなども取り上げています。
土地や建造物の勾配、空気抵抗に対応する先頭部分の造形、カーブを曲がる際のバンク、カッターを切る角度など、気になるカ所だけ読んで頂ければと思います。
⑫(車道の)水勾配、トンネルの勾配
車道には排水のために、約1%程度の傾斜がつけられています。水勾配というこんなささやかな傾斜はふだん気にも留めないものですが、ふだん素通りにしてしまうこうした物の中に、実は意味がある、ときづくのはとてもワクワクすることです。
この傾斜のせいで、バイクが左側通行する場合、タイヤのすり減りが左右で違うと書かれているのを見ましたが、本当に差が出るものなのか?こうした疑問も町に出て、その辺にとめてあるバイクから探ってみようかなと考えています。
一方トンネルですが、同じく排水のため、進行方向に傾斜がついています。長いトンネルは、逆V字型の勾配(拝み勾配)。また短いトンネルは、入り口と出口に高低差をつける片勾配となっています。
家の近所の短いトンネルは片勾配で、通る度にその高低差を楽しんでいます。またトンネルはふつう低い方から掘り始めるので、どちら側から掘り始めたと想像するのも楽しいことです。
⑬乗り物の顔(新幹線、イルカ、戦闘機、コンコルド)
乗り物の先頭部分は、空気抵抗等を受けるので特殊な形をしています。特に新幹線の先頭車両は、どんどん伸びていく鼻でおなじみです。
こうした先頭車両の空気抵抗は(中間車両に比べて)約10倍だそうで、特にトンネルの通過時はトンネル内の空気を圧縮するため、圧縮を避けるべく、鼻を長く伸ばした滑らかな造型となっています。新幹線の先頭車に限らず、イルカとか戦闘機とかコンコルドとか、先頭部分の鋭角な角度に注目するのも面白いことです。
頭部も体もどこをとっても流線形のイルカの美しさや、もうとっくに引退したコンコルドの写真なんかも何度見ても面白く、コンコルドの先頭部なんかたいへん脆弱そうですが、スマートな頭部とピトー管*1が目立って、ハチドリのような見た目をしています(昔のミグ戦闘機とかも)。
下の写真は、こちらも退役したステルス戦闘機・F-117(ナイトホーク)。
カクカクした紙魚しみを思わせる機体で、ひし形の頭は流線形でもなく飛びにくそう、と不思議に思っていました。しかし、これはレーザーを反射させるためにこうした形だったと後から知りました。*2
⑭バンク角、カント
空戦物で「バンクする」という言い回しを見ることがありますが*3、 飛行機でバンク角といえば、翼を左右に傾けたその角度のことをさします。ブルーインパルスの空中ショーでも最初のうちは、バンクしてのどかに旋回してたりします。そのうち、ロールやきりもみ急上昇みたいなのが始まるのですが‥。
急旋回は、「明確な定義はないが,約45°以上とされており,70°以上のバンク角では垂直旋回と呼ばれる。」
さて、バンク角は飛行機だけと限りません。2輪がカーブする際の傾きも同じくバンク角と呼ばれます。
サーキット場などで車体を傾けて、地面にすれそうな写真をみることありますが、いったいあれはどれ位バンクを取ってるのでしょうか?試しに、DUNLOPのタイヤのページを見てみると62度まで取れるとありました。62度?(よく耐えられるなぁ!)
さてその一方、タイヤを傾けられない電車はカントをとります。カントは内側と外側のレールに高低差をつけて、カーブを曲がらせるやり方ですが、最初に思いついた人も実用させた人もすごいなぁ、と心底私は思っているのですが‥。
カントもバンクと呼ばれていて、その高低差は10数cm。鉄道のカーブを見る際はもっとカントに注目しよう!、です。
⑮カッターで紙を切る角度
お菓子屋さんやギフトショップのバイトで、包装紙をカッターで切った経験があるという方も多いと思います。
カッターで紙を切ること自体、誰もが経験あることですが、これが苦手だという人もたまにいます。うまく切れない原因は、カッターを入れる角度やカッターのふらつきにあるのではないかと思うのですが。
入れる角度は鋭角の20度位が最適だろうか、と個人的には思っています。
工具で物を切る場合、水平にまっすぐ引くといいとか、最適な角度をあれこれ試して探すのも楽しい作業であるかもしれません。
⑯股間角
「股間角」なんてものは存在しませんが、勝手にそう呼んでいます。
電車でガバーって足を広げて座る男性いますね。混んでる電車の中でまるで自宅であるかのように広げられるとムカッとするものです(自分んちじゃない!)。
以前は電車通勤だったので、ライトな殺意が湧くほどでしたが、最近ではやや気持ちも落ちつき(?)、人相風体をみたり、股間角は何度か?とか、いったいどういう人間性なのかとか、「股間広げマン」を研究しよう、という気持ちになってきました。
たまに見る『歴史探偵』(NHK)という番組があるのですが、メインキャストの佐藤二郎さん(俳優)が足をガバーと開げて座るのがすごく嫌で、そのシーンを飛ばしてしまうほどです。あの股間角は90度くらいかな?*4
こうした「股間広げマン」を見つけては観察し、データを集めて、そして何か発見があれば面白いんだけどなぁ、とけっこう本気で考えています。
最後に
‥ということで、今回も色々な角度をみてきました。結局、最初に発案してから、ずっとまとまらないままで、これは扱うものが「角度」というちょっと曖昧で、大きなテーマだったからだと思っています。
生活の中でありとあらゆるところで見かける角度ですが、これからは「◯◯角」とかではなく、「角度って何だろう?」という根本的なところを1人でじっくり考えてみたい、と思っています。
他にも、迎え角、接触角、光の屈折‥、取り上げようと思ったものはいくつかあるのですが、『角度について私が知っている2、3の事柄~いろいろな角度』は今回でいったん終了とします。まとまらないこのシリーズを読んで下さったみなさま、ありがとうございました!以上です、ではまた!