物欲子(ぶつよくこ)のブログ

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『可愛いお守り集めました!』(京都編①)【ほたるの輝守り】【洗心御守】と【幸守】【心機一転守り】【野宮神社のお守り】など

『可愛いお守り集めました!』【京都編】です。いよいよ可愛いお守りの本拠地である京都を取り上げていこうと思います。他県に比べると、やはり可愛い・華やか、歴史あり・個性ありのよく練られたお守りが多い印象です。「お守り」の質の高い【京都編】です。

①『ほたるの輝かがやき守り』【下賀茂神社】(京都市左京区

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お姫さまと蛍の図柄(蛍が巨大)

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裏面

「蛍火の茶会」(6月初旬)の期間限定のお守り。十二単のお姫様と飛ぶホタルのデザインが珍しいです。

「物おもへば 沢の蛍も 我が身より あくがれいづる 魂たまかとぞみる」*1という和泉式部の歌の光景のようで素敵です。

 

「蛍日の茶会」は、境内の御手洗池に600匹の蛍を放って鑑賞するという風流なお茶会です。*2

明治初期には、下賀茂社の「ただすの森」には蛍が乱舞していたそうですが、昭和に入り、森の中の清流が絶え、今ある泉川も農薬汚染で蛍は絶滅状態にだったそうです。現在は川の清掃と蛍の幼虫の放流により、飛ぶ様子が少し見られるようになったとか。

 

②『野宮ののみや神社の御守』(京都市右京区嵯峨野)

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こちらもお姫様

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お姫様のお相手の貴族

平安時代のお姫様の図柄がとても京都ぽいお守り。源氏物語ゆかりの地なので*3源氏六条御息所ろくじょうのみやすどころでしょうか?

 

昨年、この「野宮神社」を訪れた際、人の多さに驚愕しました。良縁の神社ということで若年層からの人気が高く、そばの竹林が写真映えするので動画撮影する人・外国人観光客‥、一帯は大変だぁという感じでした

 

③『洗心御守』と『幸守』【天龍寺】(京都市右京区嵯峨)

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「洗心守り」

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「幸守」

これ可愛いです。特に「幸守」はレースと刺繍が本当に可愛いくて、写真で見た時からウラヤマしくてしょうがありませんでした。刺繍のお花はナデシコかな?

(花の色が水色verもあり、そちらも選ぶのを迷うほど可愛い。)

 

赤もみじ柄の「洗心せんしん御守」の方は、秋季限定のお守り。天龍寺の名所「曹源池そうげんち」には、嵐山を借景にした紅葉の美しい庭がありますが、秋の日の1日、紅葉を見て愉しかった思い出にお守りを頂くのもよいかもしれません。

(また、洗心御守には春夏限定の青もみじ」柄もあります。)

 

④『心機一転守り』【安井金毘羅宮】(京都市東山区

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中には金の輪っかが入っています

ネーミングの面白さと、中に入った指輪サイズの金の輪が珍しい「お守り」。この金の輪は、境内にある有名な「縁切り縁結び碑」を模したものだとか。

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縁切り結び碑 恭パパ -  CC 表示-継承 4.0, LINK

説明によれば、「輪をくぐる」には「生まれ変わり」の意味があり、「輪をくぐる自分をイメージする」ことで悪縁が切れて良縁がむすばれる、とのことでした。

そういえば、夏によく神社でおこなれる「茅の輪くぐり」も災厄払いで、同じ意味合いであることを思い出します。

 

⑤『心願成就御守』【真如しんにょ堂】(京都市左京区

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心願成就御守」

那須から取り寄せたという「殺生石せっしょうせき」のかけらを入れたこちらも珍しい「お守」。

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開けると中には小さな石のかけらが入っています

殺生石」のある那須と京都ではだいぶ離れていますが、いったいどういう関係?と思っていましたが、

①つは、境内にある「鎌倉地蔵尊殺生石でできているという伝説から。*4

②つめは、「玉藻たまもの前*5の逃走ルート(京都ー那須)から。

 伝説によって、京都と那須がつながってるのが、ちょっと面白いです。そして、このお守りは「心願成就」に加えて、無実の罪をはらしてくれるのだそうです。

 

‥ということで、何れも京都ぽい、可愛くて華やかで伝説や歴史がつまった「お守り」を紹介しました。また「京都編」は続きを載せたいなと思います。

‥以上、『可愛いお守り集めました!京都編①』でした!ではまた!

butuyokuko.hatenablog.com

*1:あくがる=心・魂が体から離れてさまよう

*2:「茶会」に参加できるのは招待客の方で、「茶会」の始まる夕方からは人出でかなり混雑するという話。ホタルは見たいけど、もしかしたらホタルより人の方が多い?

*3:源氏の愛人「六条御息所」は、斎宮さいぐうになった娘と一緒にここ「野の宮」で潔斎けっさいをしています。そこへ源氏が訪ねてきて、悲しい恋の終焉のシーンとなります。

*4:能の演目の『殺生石』は、このお地蔵様と関連があるという。

*5:帝の寵愛を受けた絶世の美女だが、九尾の狐が化けた姿。正体を暴かれ、那須に逃げのび殺生石になったという伝説がある。