大理石や化石の採れる山「金生山」【絶景】【金生山化石館】【明星輪寺の枕のお守り】【岩巣公園】(岐阜県大垣市)
(更新日2021年3月29日)
大垣市にある「金生山きんしょうざん」という山に行ってきました。
金生山は、化石や大理石が採れる山として有名で、古刹「明星輪寺みょうじょうりんじ」「金生山化石館」という資料館や巨岩・奇岩のある「岩巣いわす公園」などたくさんのみどころがあります。
また、標高214mの高さからは、大垣方面などの素晴らしい眺望を見ることができます。
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採掘の山
金生山は、大垣市の北にあり、日本では珍しく大理石が採れ、また石灰岩や化石、赤鉄鉱などもとれる地質豊かな山です。
もともとは、東西1km、南北2kmの標高217mの丘陵だったそうですが、採掘が続けられた結果、山は大きく削りとられた形をしています。現在でも、金生山やその周囲には多くの石材会社があり、採掘が続けられています。
金生山の麓【中山道】「美濃赤坂宿」
JRの「美濃赤坂みのあかさか」駅で降り、北へ少し行くと中山道の宿場町『美濃赤坂宿』にでます。*1
通りのお店のショーウィンドーをのぞくと、大理石や化石が展示してあり、期待が高まります。


「赤坂宿」をササッと見学し、『金生山』の登り口へと向かいます。




『金生山』の絶景
宿場の登り口から、金生山へ上がります。最初20分ほどは、結構キツいです。意外と勾配があり、整備された道を必死にあがります。途中振り返ると、南に向かって一面に開けた景色が目に入りました。
少し上がっただけでも、一大パノラマです
夜は夜景が綺麗だそうで、デートにぴったりな場所です。
また、上がる途中の登山道からは、採掘現場の様子がみえました。


今も、石灰岩と大理石の採掘が続けられてるのだそうです。
(ちなみに、大理石は、石灰岩が熱変性したもので、素材的には一緒なのだとか。)
①『金生山化石館』
登山道の途中に、化石の資料館があり、ウミユリ、フズリナ*2、貝などの化石がたくさん展示してありました。


右は、紅更紗石という高級な大理石。金生山の大理石は、鉄成分の混じった赤い大理石が採れることで有名でした。
展示から、金生山は、約2.5億年前の海底の様子を教えてくれる場所ということが分かります。当時は、赤道直下のフズリナらが無数にいる豊かな海だったそうです。


彼らが無数に繁栄したおかげで、今、大理石や石灰岩という形で恩恵を受けているわけで。そうして形作られた岩は、後に書く明星輪寺の信仰の対象となっていくという、全てがつながる話、ということが分かります。
②『明星輪寺』
さて、「化石館」からさらに登ったところにあるのが、『明星輪寺みょうじょうりんじ』です。
本堂(江戸末)は小ぶりな印象ですが、よく見ると、屋根瓦のお花の装飾がとても可愛いです。
奥に「石の岩屋」があり、圧倒されます。


開基は、奈良時代と伝えられますが、この岩自体がすでに信仰の対象だったのかな、と想像できます。迫力のある岩屋は必見です。
金生山『明星輪寺』


本堂横から、さらに山頂へ登ると、奇岩の公園「岩巣公園」へ行くことができます。
③岩巣公園


これらは石灰岩で、水に溶けやすいため、雨水などに浸食され、こうしたカルストという地形になるのだそうで、そういえば、昔、習ったなぁ、と思いだしました。
金生山のおみやげ


2冊とも「金生山化石館」で買える本です。
金生山の近くにある大垣城の石垣には、この金生山の石が使われています。
引用:『大垣城 石垣の秘密』5p
大垣城の石垣で、化石ウォッチングしよう、という面白い趣向の本です。
「化石館」では、こうした化石の入ったペンダントやペーパーウェイトなども買うことができます。
「明星輪寺」の安眠健康守りは、枕の形で、とても可愛いです(色は、ピンクと水色の2色)。
説明文によれば、「寝付けない人は、小枕(備長炭入り)にお守りを挟んで、自分の枕の下にいれて下さい。心の癒しを得て、安心安眠、幸せな夢が見れるように祈願してあります」、とのことでした。
最後に
「明星輪寺」は、絶景、古い歴史、本堂の岩屋、奇岩、と何拍子も揃ったすばらしいお寺でした。京都・奈良のお寺などにもまったく引けを取らない、もっと注目されていいくらい、と思いながら、参拝をしました。
そして、金生山の方は、山にいる間、たくさんの方が連れだって、和気あいあいと登ってくるのを見ました。若い人は急峻な道でトレーニングをしたりと、みんなにとても愛されている山だということを感じました。
‥ということで、「金生山大理石や化石の採れる山『金生山』」でした!以上です、ではまた!