物欲子(ぶつよくこ)のブログ

物欲子(ぶつよくこ)のブログ

(おもに)物欲ぶつよくの記

心が戦慄するようなノンフィクションを読みたい!(1.事件・事故編)

 タイトル通りのノンフィクションが好きです。

このジャンル、作品数が多いとは思わないけど、毎年、良書探しは難航します。

今回は、魂がふるえた本を書いていくので、ぜひこちらにもおすすめしてくれないかな?、という他力待ちの自分もいます(笑)

 

 

ノンフィクションの定義

 

個人的な定義は、実際にあった事、これだけです。

事件事故戦記物自伝・体験記、(テーマを絞った)歴史の本、‥まだあるかな。

結構幅広くとらえてると思って下さいな。

 

なぜ、ノンフィクションか?

 

色々と読んだ結果、ノンフィクションにたどりついた。若い頃は普通に小説も読んでたけど徐々に虚構よりも、事実に勝るものなし、と考えるようになった。

実話だと脳も(比較的)クリアーだけど、退屈な小説は意識を保つのにもう必死(笑)

まるで読み進みません‥、結果、読めてない本が結構積まれているという。

 

ノンフィクションを究めたら‥

 

突き詰めていった結果、自分の場合、戦争物に行き着きました。

「実際にあった事」のトップにあるのが戦争物でしょう。

戦争記録自体も結構あります。

でも、ちょっと重すぎて、心が強い時じゃないと読めないのがネック。

 

‥ではそろそろ、本の紹介していきます!

 

 ジャンル1 事件・事故編

 

 「日本の黒い霧」松本清張(S60)

 

GHQ占領下の昭和20年代に起こった事件群がテーマ。

なかでも、初代国鉄総裁下山が轢断遺体となって発見された下山事件の話が興味深い。

自殺か他殺か?果たしてアメリカの謀略はあったのか?

読後、轢断地点の常磐線・北千住~綾瀬間を通ると今でも事件が頭をよぎる。

 

新装版 日本の黒い霧 上下巻 セット

新装版 日本の黒い霧 上下巻 セット

  • メディア: セット買い
 

 

「常紋(じょうもん)トンネル」小池喜孝(1977)

 

北海道の鉄道建設工事に従事させられたタコ部屋労働者の記録。

大正時代、内地から甘い話でだまして連れてこられた人も多く、監禁下の長時間労働で亡くなる人が続出した。労働が出来なくなった者を生き埋めにする事もあったという。

タイトルの「常紋トンネル」は、湧別(ゆうべつ)線最大の難工事で100人以上が亡くなった。

昭和45年、トンネルの壁の裏から立ったままの人骨が発見され、当時の工事の様子が改めて呼び起こされ、話題となった。

 

読後、「言葉にならない」衝撃を受け、10年以上も心を捉えて離さない1冊。

 

 

 

「アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極」角幡唯介(初版2012)

 

1845年、北西航路発見の為、北極に派遣されたフランクリン隊の話。

氷に船が閉じ込められ、自力で脱出する事態に陥った隊。

脱出行の中、全員が死亡した。

166年後、探検家である著者がフランクリン隊の脱出ルートを徒歩で辿り、

隊の生き残りを率いた最後の生存者(?)「アグルーカ」と呼ばれた男を追う話。

 

この事件に興味があったとしても、北極に同じルートを辿りには行けないので、

探検家ってすごいなぁ、と素直に感心した。

著者と共に北極を探検している様な気持ちを味わえる。現場に行ってこその体感の記録で貴重。

 

 

「そして謎は残った 伝説の探検家マロリー発見記」(1999)

 

エベレスト初登頂は、1953年のヒラリーテンジン・ノルゲイだが、

1923年の時点でエベレスト登頂を目指し、行方不明となったジョージ・マロリーの話。

エベレスト山頂へアタックをする姿が、彼の最後の目撃となった。

登頂前に遭難したのか、エベレスト初登頂後に遭難したのか?が最大の謎で、

もし遺体が発見されれば謎がとけるかもしれない!、という事で何回か捜索が行われた。

そして、1999年、捜索隊がついに遺体を発見する。

果して、初登頂の謎は解けるのか?

ヒラリー登頂の30年も前、貧弱な装備で果敢に挑戦していったマロリーの山にかける思いが感じられて切なくなる。

旅は素晴らしく、同時に残酷なものである」という何かの一節を思いだす。

 

 

「36歌仙絵巻の流転」高嶋光雪・井上隆史(NHK取材班)1984

 

 大正時代に切断された絵巻「佐竹本三十六歌仙絵巻」(13C)の流転を追った1冊。

もし切断されていなかったら、現在国宝だっただろう絵巻。

この切断事件がきっかけとなり、国宝保存法(S4)、重要美術品等の法律(S8)が制定された。

37枚に切断された絵巻は、財界人の手から手へ流転を3度4度と繰り返し、現在は美術館にあるものも多い。また何点かは重文指定を拒み、世に出る事はない。

 

有名な財界人、有名企業の名前が綺羅星の様に出てくる。

取材が行われた1984年から、既に36年。

現在も流転を続ける歌仙絵もあるのだろう。

絵巻物として存在して欲しかったが、せめて所有者に愛されていますように、と願うのみ。

 

f:id:butuyokuko:20200410042716j:plain

 

(アマゾンでは現在、初版本しか買えないようだ)

 

「サンダカン8番娼館」山崎朋子(1972)

 

昭和43年、天草で偶然見かけた老からゆきさんの「おさきさん」(当時70過ぎ)。

おさきさんの家に3週間同居させて貰い、彼女の半生を聞く著者。

ムカデが這いまわる腐った畳の家に住むおさきさんが、著者を信用し、ボルネオに売られた話、娼館での話をしてくれる。2人の間には心の通い合う時間がきっとあったのだろう。

貧乏で売られ、辛い娼妓生活、帰国をしても差別の中で、優しく高潔だったおさきさんは一筋の光のように思える。

今手元にないが、これを機にもう一回読み返してみようと思う。

 

からゆき(唐行)さん:19C後半、東アジア・東南アジアに渡り、娼婦として働いた女性。島原や天草の出身者が多かった)

 

新装版 サンダカン八番娼館 (文春文庫)

新装版 サンダカン八番娼館 (文春文庫)

  • 作者:山崎 朋子
  • 発売日: 2008/01/10
  • メディア: 文庫
 

 

以上、事件・事故編でした!

新型コロナのせいで読書が増えている、という記事も見ないけれどどうなのかな?

どこも行けないので、積んである本を頑張ってやっつけます。

みなさんもどうか素敵な週末をお過ごし下さい!

続きはまた今度。ではまた~。