物欲子(ぶつよくこ)のブログ

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(おもに)物欲ぶつよくの記

『戦国武将メシ缶詰』【織田信長】【桶狭間の戦い出陣メシ~肉味噌の味は?】(デアゴスティーニ)

先日、「戦国武将メシ缶詰デアゴスティーニ織田信長ver、明智光秀verが発売していたことに気がつきました(7月上旬発売)

近所の本屋さんで購入し、缶詰の肉味噌はどんな味だったのか?を書きました。

①開けてみる

 

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桶狭間の戦い出陣メシ」

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ほぼ缶詰のみの構成に衝撃を受ける

本を手に取ってその異様な感じに驚くのですが、「まさか缶詰しか入ってないんじゃないの?」という予感はほぼ正しいのです。

缶詰とペラペラ本(ページ数12p)のみの構成。

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ペラペラ本の中身

えぇっ(困惑)

後で気がついたのですが、紙のコースター」が1枚ペロンとついています。

つまるところ、1個900円(税抜)の缶詰を買った感じ

900円かぁ。試される「信長愛」。試される「昔の食べ物への興味」。

でも、460年前の食への興味には勝てません

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「家紋コースター」はあんまり要らない気がしてた

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缶詰をあけ、コースターをひっくり返す

肉みそはぱっと見、ふつうに美味しそう。

コースターはひっくり返して、書いてある文章に総毛立ちました。「名言コースター」だったのか、これ。*1

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まずはごはんの上にのっけていただく

けっこうネットリと脂っぽいです。

お湯をかけて、「湯漬けにして食べるのが信長流」とありましたが、なるほど、お湯をかけるの分かる気がします。さっぱりと食べれそう!

また、小口ネギや大根の葉、白菜の浅漬けといっしょに食べるのも合いそう。

 

②食べてみる

 

〇 味噌味がシッカリ。塩味が強い

みりんや砂糖が入ってない昔風(今だと確実に、砂糖を入れて「甘辛味」にしてしまいそう)

〇 ショウガ、山椒で味を調整。

〇 缶詰の肉は鶏むね肉使用していますが、当時は鶴の肉

(鶏はどうかというと、当時は神話に登場する鳥として神聖視されていて、肉も卵も食べなかったのだとか。)

〇 そして、この「肉みそ」、今とは違って特別な料理で一部の人の口にしか入らない、贅沢なご馳走であったようです。

 

「ほんとにこんな美味しいもの食べてたの?」という疑惑も。

お店で出てきたら、今だってふつうに美味しいレベル。現代人向けに美味しく食べやすくしてあったりはしないか?

 

③【疑問】信長の「出陣メシ」は、ほんとに「肉味噌」なのか?

 

桶狭間の前に食べたのは肉味噌」とペラペラ本には書いてありましたが、何かしら出典、推測する根拠はあるのでしょうか?

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清州城の「織田信長像」 数珠を手に桶狭間の方向をにらむ

信長公記』には、「‥御物具を召され、たちながら御食をまいり、御甲を召し候て御出陣なさる」とあり、何を食べたかは分からない書き方をしています。

一般的に、この信長出陣時のごはんは「湯漬け」のイメージです。*2

お芝居では、信長が「湯漬けをもて!」と命じ、出てきた菜っぱでも浮いてるのをお茶漬け的にかっこんで、慌ただしく出陣していくシーンがうかびます。

簡素な食事をとって、急いで出陣していったのかな?と今の今まで思っていたのですが、「肉味噌」を食べているうちに、戦国武将らしくげんをかついだ物を食べたり栄養のある物を食べて桶狭間に向かったのではないかな?とも思えてきました。

桶狭間に向かう途中も意外と複数の社寺に戦勝祈願したりと戦国武将らしい行動を取っています。

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「清州城」からの眺め(2019年12月)

実際に清州城にのぼってみると、周囲が平たんなため、見通しの良いことに気が付きます。*3

写真の右端あたりが名古屋のビル群で、けっこう近くて驚きます。熱田まで約12㎞。何かあったら、異変も分かったことでしょう。

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同じく清州城から

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復元した「清州城」の石垣

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最盛期の「清州城」のジオラマ(1586年頃)

 

ちょうど、戦国時代の食事の本を読んでみよう思っていたところだったので、個人的にはタイムリーな「戦国武将メシ缶詰」でした。

 

最後に

 

読むだけでは「そうなのか」で終わってしまい、しかもじき忘れるので、実際に食べる経験ができてよかった戦国武将メシでした。

これ以後も続々と、伊達政宗上杉謙信徳川家康と発刊されるらしいので、何十人も出てきたら困るなぁ、と怯えたり(笑)

ということで、『戦国武将メシ缶詰』【織田信長】【桶狭間の戦い出陣メシ~肉味噌の味は?】でした!以上です、ではまた!

下記では、明智光秀メシも食べています。

butuyokuko.hatenablog.com

【追記】

と書いて1年以上たちましたが、続巻の報せはありません。意外と不評だったのか?

サイトはあるので、気になる方はチェックしてみて下さい。

deagostini.jp

*1:「とにもかくにも」は、佐久間信盛への「19ケ条の折檻状」と考えていたのですが、「越前国掟書き」天正3年9月)の一節でした。1年間違えており、大変申し訳ありませんでした。

*2:米に湯をかけたもの。当時は「お茶」は貴重で、「お茶漬け」にはしなかった。

*3:昔は4階建ての眺望ではないけれど。