物欲子(ぶつよくこ)のブログ

物欲子(ぶつよくこ)のブログ

(おもに)物欲ぶつよくの記

あの『海上の森』は今?(人気ハイキングコースになっていた!)【モリゾーとキッコロの棲む森】【2005年「愛・地球博」の瀬戸会場】【愛知県瀬戸市】

海上かいしょの森」という名の森が、名古屋市の近く瀬戸市にあります。2005年の万博「愛・地球博」では、会場として一気に有名になり、あれから16年がたちました。

現在は、いったいどうなっているのか?その「海上の森」を訪ねました。

[http://:title]

海上の森」とは

 

海上の森」は、瀬戸市の南端にある広大な森・里山(約600ha)です。

2005年「愛・地球博」のメイン会場の候補地でしたが、オオタカの営巣が確認されたことなど、自然保護からの反対運動が起こり、主会場を長久手市に移した、という経緯があります。*1

f:id:butuyokuko:20210526050023j:plain

オオタカ Norbert Kenntner, Berlin , CC 表示-継承 3.0,Link

こうして、メイン会場から外された「海上の森」ですが、万博時には、瀬戸会場としていくつかの施設が建てられ、散策できるように整備がされ、今に到っています。

 

海上の森」の名の由来

海上かいしょの森」という美しい地名が印象的だったのですが、どういう由来なのかを調べました。

遡ると、江戸時代には「かいしよう」という地名がみられ、海上会所開所の当て字であったかも、という説明がありました。音の響きからも納得の説ですが、はっきりした由来は分からないようです。*2

 

①「海上の森」の現在

 

結論からいうと、人気のハイキングコースとなっていました。

駐車場が2ケ所ありますが、土日はすぐに満車。*3 空きをじっと待つ車を見て、その人気ぶりにびっくりしました。

f:id:butuyokuko:20210526050027j:plain

満車の「海上の森センター」駐車場

私は、早朝6時に行ったのですが、さすがにこの時間に森に入る人はごく少数で、数人にしか会いませんでした(だいたいカメラマン)。

イカーは朝9時位から来るため、入れ替わりに帰るかたちとなり、おすすめです。

また「海上の森」は、バードウォッチャー(大きなカメラを持参)にたいへん人気な場所なのですが、鳥・動物>人間というのがあからさまで、あいさつしても「むすっ」という感じ。来て欲しくないのは分かるのですが、「なんだかなー」という感じでした。

 

②【ルート】

https://www.pref.aichi.jp/uploaded/life/296357_1099474_misc.jpg

 『海上の森案内図』 引用:「海上の森の紹介」愛知県より

モデルコースは1つだけというわけではなく、森の中をぐるぐるできます(色々見れば3時間くらいはふつうにかかる)。それぞれの地点には番号(①、②、③‥)がふられ、案内板もしっかり設置されているので、迷うことはありません。

真ん中には、「里山サテライト」という移築した農家があり、ゆっくりと休憩できる場所になっています。

また、トイレはこの里山サテライト・「海上の森センター」・駐車場くらいで、腰をかけて休憩できる場所というのも限られます。

 

③みどころ

f:id:butuyokuko:20210524060328p:plain

海上の森センター」への入り口

砂防の堰堤

f:id:butuyokuko:20210524060030p:plain
f:id:butuyokuko:20210524060320p:plain
砂防の堰堤

森の中には、砂防の堰堤えんていがたくさんあり、堰堤好きな人にはオススメ。

f:id:butuyokuko:20210524060305p:plain

地質の説明板

地質の説明板を読むと、北西側は砂れき層で砂が多いとあります。また、今は立派な森ですが、明治期にはハゲ山だったとか。

瀬戸名物でもあった「ハゲ山」ですが、昔は、瀬戸ものなどの陶器を作る際、山から薪用に木を大量に採っていたので、「海上の森」も同様だったことが分かります。

植林をして、森林を回復したのは戦後という話で、意外と新しい森のようです。

f:id:butuyokuko:20210524055917p:plain
f:id:butuyokuko:20210524060022p:plain
いかにも植林ぽい場所もあるスギ・ヒノキ?

【水源地】

f:id:butuyokuko:20210524060037p:plain
f:id:butuyokuko:20210524055858p:plain
きれいな水が流れる

森の南東・物見山ものみやま・327m)は、海上川の源頭になりますが、水を集めて、森がろ過する様子がよくわかるのが海上の森の魅力だと思います。

そして、その豊かな水は遊歩道にまでビシャビシャと流れこみ、かなり泥ハネします(トレッキングシューズは絶対。長靴を履いている人も)。


柔らかな森

f:id:butuyokuko:20210524060257p:plain
f:id:butuyokuko:20210524055952p:plain
広葉樹の森(右は猿投山方面)

ナラ・マキの広葉樹林や、尾根伝いの道は明るく、歩いていると気持ちも明るくなる道でした。また、物見山からは、豊田市方面・猿投山さなげやま・629m)への登山道がつながっています。

森の中ではシダが繁茂し、足元の歩道をおおう場所も(「マムシ注意の看板にひやひや)。その他、「ハチ注意」「イノシシ注意」などの注意書きが丁寧で、管理された森を安心して散策することができます。*4

砂防池

 

海上砂防池」「篠田砂防池」は、砂防えん堤で水をせき止めてできた池で、池を眺めながら、ベンチで休憩ができます。

f:id:butuyokuko:20210524055844p:plain

海上砂防池」(立ち枯れの木が印象的)

f:id:butuyokuko:20210524055924p:plain

篠田砂防池(奥にえん堤がみえる)

里山サテライト

f:id:butuyokuko:20210524055831p:plain
f:id:butuyokuko:20210524055837p:plain
里山サテライト(移築された古民家。ここでも小休憩ができる)


三角点(166m)からの見晴らし

f:id:butuyokuko:20210524055945p:plain

名古屋方面の眺望(白い塔は瀬戸タワー)

 【海上の森センター

f:id:butuyokuko:20210524060313p:plain
f:id:butuyokuko:20210524060047p:plain
海上の森センター」(開館時間:9-17時。休館は月曜など)

万博時の「瀬戸愛知県館」で、現在は展示室や図書館などが利用できます。 

遊歩施設内の建物

f:id:butuyokuko:20210524060149p:plain
f:id:butuyokuko:20210524060157p:plain
繭玉広場」の建物
f:id:butuyokuko:20210524060142p:plain
f:id:butuyokuko:20210524060134p:plain
素敵な雰囲気の建物内部(木・竹・漆喰で建造

面白いかたちの「繭」の家は、持ち込みの飲食可です。

f:id:butuyokuko:20210524060112p:plain
f:id:butuyokuko:20210524060128p:plain
「窯の歴史館」

窯の歴史館は、平安時代中期の古窯を保存・展示した施設で、かけ造りの建物登り窯が見所となっています。

物見の丘

f:id:butuyokuko:20210524060249p:plain

「物見の丘」に建つ、高さ13.6mの展望台

f:id:butuyokuko:20210524060241p:plain

下から見上げると、都心のオフィスビルみたいにもみえる
f:id:butuyokuko:20210524060226p:plain
f:id:butuyokuko:20210524060205p:plain
下が見えないようにしてあるため、恐怖感は薄め
f:id:butuyokuko:20210524060219p:plain
f:id:butuyokuko:20210524060212p:plain
最上階

展望台は1度に12人以上は登らないで下さい」とあったので、少しドキドキしながら登ったのですが、ギシギシいうこともなく、安心して登れました(匠の技!)。

遊歩施設の開館時間は、9:30-16:30で、センターの休館日には閉門。

 

 最後に

 

16年前、人込みが嫌で行かなかった『愛・地球博』ですが、その森が現在どうなっているのか?何も知らずに出かけましたが、結果は、人気のお手軽ハイキングコースになっていることが分かりました。

森といっても、最寄りの山口駅八草駅愛知環状鉄道リニモ)から歩いていける距離で、本格的森林を楽しめつつ、管理されていて歩きやすい、ことなどが人気の理由かなと感じました。

f:id:butuyokuko:20210526161938j:plain

モリゾーとキッコロ」 キャラクター制作 アランジ アロンゾ、撮影 Gnsin , CC 表示-Link

最後に、上は「愛・地球博」の公式キャラだった森の精のモリゾー」と「キッコロ」で、ゆるい感じで大人気でした。このモリゾーとキッコロの棲む森がどこか?という設定は無いのですが、この「海上の森」の奥深くにきっと棲んでるな、と思った今回でした。*5

‥ということで、以上、『「海上の森は今?(人気ハイキングコースになっていた!)』でした!ではまた!

*1:当時の「愛知青少年公園」。現在の「愛・地球博記念公園」。

*2:『瀬戸の町名由来』S62より。また、web上の『地名から読み解く地域の歴史や人々の営み』で抜粋を読むことができる。

*3:南の「海上の森センター」の駐車場(27台)。北の駐車場(50台位?)。

*4:海上の森で見られる生き物は、リス・ムササビ・ノウサギ・キツネ・タヌキ・イノシシ・テンの他、オオタカサンコウチョウオオルリルリビタキなどの鳥たち。

*5:公式キャラクターの紹介」『愛・地球博