令和2年9月~12月までに複数回訪れた関ケ原古戦場・垂井たるいの記録です。見どころといっても盛りだくさんで、どこから見ていいのか迷うくらいなのですが、写真を貼りながら、オススメを見ていきたいと思います。
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はじめに(どこから見たらいいか)
冒頭に迷うと書きましたが、「関ケ原古戦場」は数kmに及ぶ広範囲。
しかも関ケ原だけでなく、関ケ原の近くでも(また全国でも)東軍VS西軍という競り合いがなされました。また、関ケ原古戦場は壬申の乱(672)の舞台ともなっていて、そちらの古跡もあります。
案内のパンフ片手に、私のように「う~ん、どうしよう。」と迷う方も多いと思います。どっからみたって別にいいのですが、ここはみておきたい、という場所を紹介したいと思います。
比定について
関ケ原といえば、広っぱにぽつぽつと石碑があるイメージです。*1「だれだれの陣跡」みたいな。
この戦跡の比定、誰がしたのかというと神谷道一(かみやみちかず1823-1904)という人でした。*2
この比定がどれくらい確かなのか私には分かりませんが、言い伝えのような場所であった原っぱをどうやって特定していったのか、なにしろすごい努力であったことは間違いなさそうです。
みどころ
当日のスケジュール(西暦1600年10月21日)
時間など、『陣跡が伝える関ケ原の戦い』(監修:小和田哲男)内の時刻を採用しました。wikiなどの一次資料の項では、戦闘は10時-12時とあり、実はすぐに決着したのかもしれません。
〇東軍8万以上 VS 西軍7.4万-10.4万(諸説あり)
〇総大将:徳川家康(59) VS 毛利輝元(48)(当日は在阪中)
〇天気:朝は小雨模様で濃い霧
am8時頃: 開戦
11時頃まで: 両軍いい勝負
pm: 西軍にいた小早川秀秋が裏切り、西軍を襲う
pm2時頃: (大将格の)石田三成隊壊滅。西軍敗走。
①開戦地(宇喜多秀家陣前)
朝8時ころ*3、東軍先陣担当(福島正則隊)を出し抜き、井伊隊と松平隊が宇喜多秀家隊(西)にしかけます。この最初の発砲から午後の戦闘終了まで、この場所は激戦地であり続けたそうです。
青の「児」の幟りがスッキリしって印象的だったので、帰りにこの幟のキーホールダーを思わず買ってしまいました。*4
そばにある伊吹山からの強い風で、戦国武将たちの幟りがバタバタとはためく関ケ原ですが、合戦当日も同じようだったかもしれません。
この天満神社は鬱蒼としていて雰囲気があり、オススメです。
この宇喜多秀家陣跡から、④の大谷吉継の陣跡・墓までのルートは、緑が鬱蒼として、当時もこんな感じだった?と思えるオススメ散策路となっています。
②激戦地(石田三成の本陣・笹尾山)
みんなが狙う石田三成(39)の陣へは東軍が殺到し、関ケ原最大の激戦地になったといいます。
三成は土地感があったので、関ケ原全体が見渡せるこの笹尾山(198m)に陣をはりました。
とても見晴らしのいい場所です。〇の南宮山に毛利隊。〇の松尾山に小早川秀秋と友軍が高いところを抑えています。これを見て、「勝てるっ!いけるっ」と思ったのでは?(友軍が普通に仕事をしていたら、負けることは無さそうですが‥)
そうした三成の気持ちを想像できる笹尾山は、古戦場の最大の見どころの1つとなっています。(〇は徳川家康が最後に陣を進めたあたり)
③裏切りの松尾山(小早川秀秋陣跡)
松尾山(293m)に陣をはったのは小早川秀秋(19)です。そもそも東軍につきたい気持ちもあったらしく、西軍にはなったけど、あまり協力的ではなかったようです。
東軍からの寝返りのお誘いについに決断し、松尾山を降り、西軍の大谷隊を襲います。*5 拮抗していた戦いは、小早川の決断で勝敗がつくことになります。
ま正面に三成のいる笹尾山があります。こんな晴天であれば、平地にいる東軍の動きも良くみえたでしょう。
松尾山登山は40分ほどです。時間があれば、ほぼ残っているという山城の遺構を散策して楽しむのもオススメです。
④大谷吉継陣跡・墓
さて、その小早川隊に攻められた大谷吉継(隆)(42)の陣の跡です。台地の上というか山中にあります。
石田三成の盟友で、当初は戦を起こすことを止めながらも三成側に立って参戦したこと。病を患い、失明状態でありながら、輿に乗って指揮し、結果戦死したこと。
関ケ原でほんとに討ち死にした西軍の戦国武将はこの大谷吉継やその盟友の平塚為広くらいで、まじめにやって馬鹿みたい、というやるせない気の毒な気持ちになります。*6
小早川の寝返りを疑い、ここから小早川隊を見張っていた大谷吉継ですが、どんぴしゃ小早川隊の寝返りを受けます。何度か押し返し奮戦した当時の様子が伝えられていますが、目の見えない吉継に代わり、配下で戦った越前兵の精強さも誉めてあげたくなります。
‥ということで、続きますが…、今回はここまでで!ではまた!