物欲子(ぶつよくこ)のブログ

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(おもに)物欲ぶつよくの記

謎の山・野犬山(ヤケンヤマ)を探す旅。そして、その結末(愛知県瀬戸市)

愛知県瀬戸市に、通称「ヤケン山」と呼ばれる山があります。その由来は昔、野犬がいたことから。何年か前に瀬戸市在住の人にその話を聞いて以来、その山をずっと探していました。今回、やっとそのヤケン山を見つけることが出来たのですが‥。その結果を書いていきたいと思います。

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①野犬山とは?

 

最初に聞いた話はこうでした。「ヤケン山という山があって、小さいころそこで遊んだ。野犬が住んでいたからヤケン山と呼ばれていた

野犬山、何というキケンな響き‥)、野犬山というフレーズが耳に残った私は、もっと詳しく話を聞きたかったのですが、その時はそれ以上聞くことはできませんでした。その後も、瀬戸出身の人に会えば、さりげなく聞いたりしていたのですが、野犬山を聞いたことはあっても、場所までは知らない、という人ばかりでした。

 

②ネットで情報を探す

 

最初に聞いてから数年、ネットで何か情報が得られるかもしれない‥、とうことで、検索をしてみました。すると、

昭和36年当時、立派な山だった。今は造成が進み、一部宅地に。残ってはいるが、昔はなかった柵が設けられた。

狂暴な犬(チャウチャウ犬?)がいた。(ただし、野犬に食い殺されたり、襲われたりした人はいないらしい)

授業で地層を見に行った。葉っぱの化石がとれた。

小さな池があり、ザリガニやカエルの卵をとった。

アケビや自然薯が採れた。

‥といった情報が得られました。

ほんとに存在したのです!しかもアケビや自然薯とか、想像していたのより、はるかに自然豊かな山のようです。

そして、なにより興味がわいたのは「地層がみれる」「化石がとれる」でした。

 

こうして、是が非でも行ってみたくなった私は、最初に話を教えてくれた人にもう一度戻り、野犬山の話を尋ねました(今はネット情報をすぐ見せれたり、googleのストリュートビューで場所の確認ができるので、本当に便利です)。

その結果、やっと野犬山の場所が分かりました

 

③ついに、まぼろしの野犬山へ

 

判明したその場所は、聖カピタニオ女子高校(瀬戸市)の東側一帯で、今も山の一部が残る、ということでした。

期待にワクワクしながら、さっそく現地へと向かいました。

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カピタニオに向かう坂道と「カピタニオ女子高」

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カピタニオから見える野犬山

高校の入り口から見えました。あれかー、ということで近づいてみます。
確かに地層のような(ただの断面にも見えますが)、化石はあるのかな?

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断面など

う~ん、礫ばかりにみえます。

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野犬山

しかもここは周囲は住宅地で、断面観察には不向きです。斜面を見て佇む私はどうみても不審者で、人にも聞きづらいし‥。とりあえず、ぐるっと山を1周して、化石と断層を探してみることにします。

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南には瀬戸タワーが見える

投げ捨てられたお菓子のカラとか空き缶とか、不法投棄のゴミとかが気になります。ゴミが多いのは、山奥ではなく、周囲が住宅地で人が住む場所だからでしょう。

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想像以上に大きな山
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1周にも意外と時間がかかる

こんな大きな山なら、確かに野犬も住んでいたかも。子どもの秘密基地もいくつも作れたことでしょう。奥まで分け入れば発見もありそうですが、大人の私は不気味なのもあり、周回するだけにとどめます。

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入り口は何か所あるが、柵をされた場所も
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化石はどこでとれたのかな?

‥ということで、1周してきました。

わかったことは、想像以上に広く、昔は本当に山であっただろうこと。化石もあけびも自然薯も中に入って少し探さないといけないかもしれない、ということ。投棄されたゴミが多いこと、でした。

せっかく手頃ないい山なのだから、整備して、みんなが散策できる山にしたら素敵なのに‥、などと一瞬思いましたが、そういえば、所有者は誰なのかというのもありましたゼンリンや登記を見てみようかな)。

 

最後に

 

個人的なことですが、私は町中で育ったため、田舎や帰省、田んぼに裏山、秘密基地などというものとは全く無縁に成長しました。

小さい頃、「田舎のおばあちゃんちに行くんだ」などというセリフを驚きと羨望の気持ちで聞いたものです(両方の祖父母ともに市内で、帰る田舎はなく、帰省を体験することはできなかった)。市外に住む友達の「裏山に◯◯があって~」などいう発言も(裏山ってなんだろう?)と、貧困な想像力をフル回転させて聞いていたものです。

また、ネットの情報を読んでいて分かったのですが、この野犬山が昔の小学生たちの遊び場であり(今も?)、彼らの共通の思い出の山として語り合われているのをみると、そんな場所を持たなかったことに、とても切ない気持ちになりました。

しかし、その思い出の山がゴミだらけではいけない。野犬山と限らず、ゴミ拾いボランティアなどを探して参加してみようか、と思った今回でした。
‥ということで、『謎の山・野犬山を探す旅。そして、その結末』でした!以上です、ではまた!