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『可愛いお守り集めました!』(大阪編)【堀越神社】【玉造神社】【石切神社】【四天王寺】【サムハラ神社】

『可愛いお守り集めました!』の大阪編です。

大阪も京都・奈良と同じく古い歴史があり、さらに個性とインパクのあるお守りを多く見かけます。

今回は、面白い大阪のお守りを見ていきたい、と思います。

①「お守り」(堀越神社・阪市天王寺区

 

堀越ほりこし神社は、聖徳太子によって創建されたといわれる古い神社で、また神社が建つ茶臼山は、大阪冬の陣・夏の陣の戦場にもなりました。

この堀越神社の神様は「一生に一度願いを聞いてくれる神様」といいますが、お祀りされているのは弑逆しいぎゃくされたことで史上有名な崇峻すしゅん天皇(553?-592)で*1 、

神様のキャラがどうも合致せず、少し不思議な気がする神社です。

(尼崎の「残念さん」のように*2、無念・残念で亡くなった人は1つだけ願いごとを聞いてくれるものなのでしょうか?)

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色は他に白・青verがあり  (初穂料1000円)

そして、そのお守りはというとこれまたとびきり可愛いもので、堀越神社のイメージは私の中ではますます一定しないという。

お守りの図柄は、厄除けの鱗文うろこもんに宝尽しを配した愛らしいデザインとなっています。

 

②「子持勾玉の守護鈴」(玉造稲荷神社大阪市中央区玉造)

 

玉造たまつくり神社のある玉造には古代、大和朝廷玉造部たまつくりべが居住し、玉作りをしていたと言われています。*3

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存在感抜群! 大きなカイコみたい? (初穂料1000円)

玉造りにちなみ大きな子持勾玉こもちまがたまの形をした珍しい土鈴(約10cm)には、子授け・家庭円満・子孫繁栄のご祈祷がされています。

 

③「棗玉腕輪守」(石切劔箭神社東大阪市

 

石切劔箭いしきりつるぎや神社は、「石切さん」と呼ばれ、個性的なお店(「占い」や「漢方」「石の店」など)が続く門前町、上の社など見どころいっぱいの神社です。

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「棗玉腕輪守り」(天然石製)

この腕輪守りは、石切劔箭つるぎや神社の御神宝「翡翠棗玉なつめだま」を模していて、古代風な魔除けとなっています。

 

④「懸守」(四天王寺大阪市天王寺区

 

四天王寺の「懸守かけまもり」は、聖徳太子所用のものとして伝来し、国宝に指定されています。*4

その「懸守」を模したお守り。

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「懸守」大小2種類 (初穂料1600円)

この懸守というもの、美麗な錦の裂きれを貼り、装飾金具をつけ、中には仏像・護符などを入れたもので平安中期以降、婦女子が外出をする際、こうした懸守を胸から垂らし身につけることが流行したそうです。

かなり目立つのでアクセサリーのように人に見せたい目的もきっとあったことでしょう。

 

⑤「お守り」(サムハラ神社・大阪市西区

 

最初、まず「サムハラ」という神社の名前にびっくりしました(文字に至っては変換できず)

「サムハラ」が何なのかよく分らないのですが、神を表すともサンスクリット語由来とも。この文字自体が不思議な「神字」で、怪我除けなどの身を守る効果があるのだとか。

サムハラ神社といえば、入手困難な指輪のお守り(御神環)」でも有名でした。銀色の指輪の裏側に「サムハラ」と刻印されたシンプルな指輪でしたが、大人気で超入手困難でした。*5

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こちらは入手困難ではなく、普通に頂けるもの

 

⑥「辻占瓢箪笹」(瓢箪山稲荷・東大阪市

 

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「笹」に五色の瓢箪最中がついた辻占 (初穂料1500円)

直径70cmくらいの模造の笹に、食べられる最中もなかがついていて、開けるとおみくじが出てくる趣向のもの。

この瓢箪山ひょうたんやま稲荷では、今でも「辻占つじうら*6をして運勢をみてもらうことができます。

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辻占3点セット (初穂料300円)

辻占総本社らしく、この「辻占3点セット」は、①おみくじ②「あぶりだし」③「やきぬき」の3枚組になったもの。

「やきぬき」は火を近づけると運勢が焼き抜かれる仕掛けです。

 

【参考】現在手元にないもの

 

◯「魚釣り守り」(開口あぐち神社堺市

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「漁守」 魚の形をした可愛いお守り (初穂料800円)

◯「仕事運上昇守」(豊國神社大阪市中央区

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「名刺型」のお守りは男性にあげると喜ばれたり

上2つは人にあげてしまい、手元には無くなってしまいましたが、両方とも頂きたくなる面白いお守りです。

 

 最後に

 

同じ関西でも、大阪には京・奈良と違った魅力を感じますが、それはいったい何なのか。

たぶん、個性の強さ常に動きがあり生き生きとしている人と町の魅力なのだと思っています。

昔はあまりこの大阪の魅力が分かっていなかったのですが、ここ数年、個人的に1番面白い場所の1つとなっています。魅力的な大阪の町を回り、古い寺社を訪ねてお守りを頂くのはとってもドキドキとする楽しいことです。

ということで、『可愛いお守り集めました!大阪編でした!以上です、ではまた!

*1:蘇我馬子らによって暗殺されたといわれる。

*2:1864年の「蛤御門の変」で捕らえられ「残念、残念」と言いながら自殺した長州兵。墓は尼崎にあり、「1つだけ願いごとを聞いてくれる」と流行し、今でも参詣者が絶えない。

*3:境内には「難波・玉造資料館」という資料館もあります。

*4:実際には平安時代の貴族の寄進によるもののよう。

*5:2019年11月、お守りの転売防止のため、授与が中止されたという記事があります。今は一体どうなっているのでしょうか?

*6:神社裏手の辻で、そこを通る人の性別年齢、服装、様子・言葉、乗り物、連れなどを観察して、運勢を占うもの。要予約