『可愛いお守り集めました!京都編①』の続きです。前回は『綺麗なお守り』を中心に紹介しましたが、②では『個性的な』『珍しい』お守りを取り上げています。そして、どれも京都らしい「歴史」を感じる『お守り』ばかりとなっています。
- ①『天下無敵のお守り』【霊光殿天満宮】(京都市上京区)
- ②『北斗七星12支お守り』 【大将軍八神社】(京都市上京区)
- ③『叶守』『ちえまもり』【大原野神社】(京都市西京区大原野)
- ④「本能寺のお守り」(京都市中京区)
- ⑤『懸想文けそうぶみ』【須賀神社】(京都市左京区聖護院)
- ⑥『楊貴妃観音のお守り』【泉湧寺せんにゅうじ】(京都市東山区)
- ⑦『結定往生之秘印けつじようおうじょうのひいん』【真如堂しんにょどう】(京都市左京区)
①『天下無敵のお守り』【霊光殿天満宮】(京都市上京区)
インパクトのある『天下無敵必勝利運』は、この神社に贈られた後宇多天皇の額に由来しています。
蒙古襲来時、天皇が夷敵退治の祈とうを行わせたところ、蒙古の船が沈み、効果抜群だったことから、贈られた言葉だそうです。
京都御所の近くにある小さな神社ですが、言葉の破壊力が傑出しています。
(管理人さんは常駐しているわけではないので、1本電話を入れて行くのがおすすめです。)
②『北斗七星12支お守り』 【大将軍八神社】(京都市上京区)
「大将軍八神社」は、平安遷都の際、平安京や大内裏の北西の守りとして勧請された神社です。「大将軍神」*1という「方位の神、星の神」をお祀りしています。
北斗の7つの星のどれかは自分の守護星になるそうで、それは干支えとに対応しています。自分の干支のお守りを頂くと、その守護星が赤く光っている、という具合になっています。
③『叶守』『ちえまもり』【大原野神社】(京都市西京区大原野)
長岡京遷都(784年)の際、奈良の「春日大社」から勧請されたのが「大原野神社」です。藤原家ゆかりの神社で、藤原氏の祖先神をお祀りしています。
藤原道長の歌にちなんだ『叶守かないまもり』。(春日大社と同じ)「鹿」のデザインがかわいいです。
藤原家では、女の子が生まれると大原野神社に「皇后や中宮になれますように」と祈願の参拝をし、望み通りになるとお礼詣りをしたということですが、平安時代の情景を想像させるお話です。
(「鹿」のデザインは、藤原氏の祖先神が茨城「鹿島」から白い鹿に乗って奈良に向かった、という話に由来します)
④「本能寺のお守り」(京都市中京区)
シンプルさがかっこいいです。黒地に赤の「織田木瓜もっこう」。
「本能寺の変後」、「本能寺」の焼け跡には光秀の首と胴体。そして光秀の手勢3000の首代が晒されたという話です(どんな情景?)。
⑤『懸想文けそうぶみ』【須賀神社】(京都市左京区聖護院)
節分(2/2~3)限定のお守りです。
当日は、烏帽子に水干、覆面姿の「懸想文売り」が神社に出現します。
異様ないでたちにギョっとするのですが、勇気を出して呼び止めて、持ってる『懸想文』をわけてもらいます。
『懸想文』の起源は、貧乏公家の代筆のアルバイトからといわれます(文字を書けない人のために恋文などを書いてあげていた?という話)。
江戸時代にはお守り・お札としての『懸想文売り』が、京都の風俗・行事となっていたそうです。
『懸想文』は人に知られないように「鏡台」や「たんす」の中にいれておくと、容姿が美しくなって、着物も増えて「良縁」に恵まれるといわれ、もちろん女性に人気のお守りです。
⑥『楊貴妃観音のお守り』【泉湧寺せんにゅうじ】(京都市東山区)
歴代天皇・皇族のお墓があることで有名なお寺です。
泉涌寺境内には「楊貴妃観音堂」というお堂があります。このお堂にある「楊貴妃観音」(重文)は南宋からの渡来仏で、楊貴妃の顔をモデルにした、という伝説があります。
彩色が美しいのですが、もともと100年に1度の秘仏だったそうで、それが発色のよさの理由かもしれません。
(「楊貴妃観音お守り」や「写真」など、いくつかの授与品があります。)
⑦『結定往生之秘印けつじようおうじょうのひいん』【真如堂しんにょどう】(京都市左京区)
「横死除け」と「極楽往生」のお守りです。
安倍晴明が1度亡くなった時、アチラで閻魔王から金印を授かった、という話が伝えられています。
この時は(持仏の)不動明王が、「寿命はまだ尽きていないから!横死(不慮の死)だから!」と口ぞえをしてくれ、晴明は助かり蘇生します。
その時、閻魔王からもらった「印鑑」で押した印紋が「有難い護符になった!」、という面白い由来を持つお守りです。
‥ということで、7つみてきました。
「どの寺社にも深い歴史があってすごいな京都は‥」というのが、京都に対するいつもの感想です。またいつか行ける日を心待ちにしつつ、今回はこの辺で‥。
‥ということで、『可愛いお守り集めました!』(京都編②)でした!以上です、ではまた!