物欲子(ぶつよくこ)のブログ

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『可愛いお守り集めました!』(奈良編)【東大寺のセミ】【唐招提寺】【長谷寺観音】【大神神社の勾玉】【天河神社】【吉野】など

『可愛いお守り集めました!』の奈良編です。私ごとですが、奈良は住んだこともあるなじみの土地です。そのせいで収集が古かったり、おろそかになっているところもあります。ゆるい目で見ていただくと嬉しい『奈良編』です。では奈良らしく「東大寺」から。 

①『心願成就お守り(セミ型根付)』【東大寺

 

東大寺」では各種のお守りが売られていますが、この「蝉型の鏁子さす(=錠の一部)は「さすがは官営の大寺・東大寺だなぁ」と思う珍しいお守りです。

モチーフは「大仏殿」の須弥壇しゅみだん*1の下から発見された鎮壇具ちんだんぐ*2です。

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直径約3cm。口のあたりはカギ穴になるそう。

土中から現れる「セミ」は「再生」の象徴で、縁起物とするのは中国に由来しています。この「セミ」も中国ぽいデザインですね。

8世紀の「東大寺」建立時の雰囲気が感じられる、珍しいお守りです。

 

②『推古鈴すいこれい』と『鈴守』【唐招提寺】(奈良市五条町)

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「推古鈴」 

唐招提寺」で頂ける2つの「鈴」のお守り。両方ともとてもいい音色がします。

涙型の『推古鈴』は、彫金に金箔をはった工芸品です(ペンダントトップにするのもおすすめです。直径約2.5cm)。

音色は「チリリリ‥」と高い音がします(手作りで1コ1コ音が違うのだそうです)。

 ‥ただ、頂いた時は金色でした!(だいぶあれからたったんだなぁと愕然としますが…)

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「風鐸」みたいなかたちの鈴のお守り

もう1つは『鈴守』唐招提寺「千手観音」の持物の鈴に由来するのだそうです(形も模しているのかな?)。

コレ、本当にいい音がします。風鈴のような、優しい「リーン」という音色。

(レジで、財布につけたこの鈴が「リーン」と鳴って「いい音しますね!」と、何度かいわれたことがあります。私の持っている鈴の中では間違いなく1番いい音色の鈴です。)

 

③『結縁の五色線』【長谷寺】(桜井市

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11面観音像と『五色線』のお守り

本尊「11面観音」の特別拝観の際、頂けるブレスレット状のお守りです。

春・秋の特別拝観では、観音様の足元にさわって参拝することができるのですが、「観音様にお参りして、結縁してきたよ!」という証しに左手につけてもらえます。

美しい長谷の観音様と『五色の糸』を通してつながっている、と想像するだけでウキウキしてしまいますね。デザインも色使いもとても美しいお守りです。

 

④『子持勾玉守』【大神おおみわ神社】(桜井市

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『子持勾玉守』こもちまがたま

まが玉のお守りは時々みますが、『子持勾玉』のお守りって珍しい気がします。

三輪山山麓の禁足地から出土した『子持勾玉』を模したものということで、出土品は、大神神社の「宝物収蔵庫」で見ることができます。

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     祭祀遺跡が多くある「三輪山」 A photographer, /Link 

 

⑤『五十鈴いすず守り』【天河神社】(吉野郡天川村

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『五十鈴いすず

円の鈴が3つくっついた面白い形をしています。

「三環鈴さんかんれいという大陸・朝鮮半島由来の鈴で、古墳の埋葬品としての出土があるのですが、天河神社では社宝として大切にされています。*3

5世紀頃だけにみられる限定品だそうで、「やはり朝鮮の馬具かなぁ」と思っています。実用的な形をしていますもんね。

(『天河伝説殺人事件』のイメージも…)

 

⑥『神鏡しんきょう』【金峯山寺きんぷせんじ】(吉野郡吉野町

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『ご神鏡袋』

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「ご神鏡袋」は別売りで頂けます(赤verもある)

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これが『神鏡』本体。裏面は鏡面になっています。

まず驚くのはそのずっしりとした重量感。重さは70g(!)あり、約6cm×4.8cmほどのサイズです。見ためもかわっていて、日本のお守りではないようです。

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『神鏡』の由来

由来を読むと、この鏡は西王母せいおうぼ 中国の女神)が使う鏡の工人が伝えたもので、鏡にある5つの不思議なモチーフは中国の5つの霊山*4を表しているのだそうです。

‥ということで、5つの霊山を常に手中にするかたちで、スゴイ魔除けになるというものなのです。道教修験道を感じられる、大変インパクトのあるお守りです。

 

⑦『乾坤通宝けんこんつうほうのお守り』吉水よしみず神社(吉野郡吉野町

 

吉水神社は⑥の「金峯山寺」の近くにある、南朝後醍醐天皇を祀る神社です。
ここでも少し珍しいお守りが授与されています。それがこの貨幣。

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古銭マニア垂涎⁉

『ケンコン通宝』?なんでしょそれは?なのですが、『建武の新政』で後醍醐天皇が発行を決めたものの結局頓挫した、という幻の貨幣のようです(鋳造はされなかった?)。「乾坤一擲」という好ましい熟語もあるし、なかなかいいネーミング!

‥とここまで見てきましたが、奈良のお守りってすごい珍しいものが多いんだなと改めて実感しています。

最後に

 

奈良は歴史が深い分、お守りにもそれが反映されているなぁと思います。たった1つの「お守り」を説明しようとすると、どんどんと歴史の事象がつながっていく感じです。

いやぁ、奈良ってやっぱりスゴイ!最近行けてませんが、機会を作ってまた行きたいなと思います。以上、『可愛いお守り集めました!』の【奈良編】でした!

*1:仏様を安置する一段高い場所のこと

*2:寺院建立の際、地鎮のために地下に埋納された品物。東大寺の「鎮壇具」には、太刀、鏡、容器、水晶などの玉類や「セミ型サス」があり、一括して国宝に指定。

*3:参考:「古墳時代の鈴の音京都国立博物館

*4:泰山、崋山、衡山、恒山、嵩高山