物欲子(ぶつよくこ)のブログ

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『可愛いお守り集めました!』(中部地方編)【力守り・毛谷黒龍神社】【早太郎お守り・駒ケ根市】【ひきゅうの牛鈴】【安眠健康枕守・大垣市】【行基寺・海津市】など

前回の『可愛いお守り集めました!』の続編で、今回は「中部地方」になります。

中部地方は、新潟富山石川福井山梨長野岐阜静岡、愛知の9県ですが、実際には、福井市、長野県駒ケ根市、岐阜県を取り上げています。

butuyokuko.hatenablog.com

①『力守り』【毛谷けや黒龍くろたつ神社】(福井市

 

黒龍神社」は、福井市の中心・足羽山あすわやまの麓にある小さな神社です。

くろたつさん」と呼ばれ九頭竜川くずりゅうがわや水に関係する神社で、パワースポットとしても有名です。

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龍の絵の御朱印と「力守り」

」と書かれた、たった一文字が逆に力強い感じで、近年、有名な三峯神社秩父市)の「氣守り」にも似ています。(カラーは、赤地に黒の「力」もあり)。

 

②『常若御守』【佐佳枝廼社】(福井市)

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商売繁盛のお守りと「常若御守」

佐佳枝廼社さかえのやしろ」は、福井城の西にある大きな神社で、その授与されるお守りの数の多さには驚くほど。

また、「佐佳枝廼社」という神社名。これで「さかえのやしろ」と読ませるのかというインパクトも強かったです。ちなみに、「さかえのやしろ」と命名したのは松平春嶽(しゅんがく・16代福井藩藩主)で、幕末の息吹が感じられる名前となっています。

写真右の「常若とこわか御守」は、ブレスレット型のお守りで、組紐にナツメ玉ぽい玉(木製)の組み合わせが少し珍しいものです。

また、常若という美しい名前も素敵だなと感じます(常盤木ときわぎ、常とこしえ、常夏、常春、常世とこよなど、「常とこ」のつく言葉の響きの良さがある)。

 

③『早太郎お守り』【光前寺】(長野県駒ケ根市)

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(左)ポケット入り早太郎 (右)柘植製早太郎

こちらは、「早太郎はやたろう」という山犬のお守りです。「早太郎」という犬、聞いたことあるでしょうか?(もう1つの名前、「悉平しっぺい太郎」の方がは私はぴんときますが‥

駒ケ根(こまがね・長野)では、早太郎静岡県磐田いわた市では、しっぺい太郎と呼ばれ、実は同じ犬のことなのだそうです。

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「早太郎」の像(光善寺

「強い山犬が、人身御供を要求する化け物(正体は老いたヒヒ)をやっける」という昔話は全国各地でみられるのだそうですが、話の中で「しっぺい太郎に知らせるな」と化け物自身が喋ってしまい、当のしっぺい太郎を連れてこられてしまう、というあら筋です。

早太郎は、妖怪ヒヒと戦って勝利するのですが、自身も力尽きることとなります。

光前寺のお堂の横には、その早太郎のお墓もあります。

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「早太郎」のお墓

こうした「早太郎物語」を聞くと、やはりお守りが頂きたくなります。

光前寺には、他にも何種類かの「早太郎お守り」があり、また、早太郎の絵入り御朱印も頂けます。

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「早太郎」入りの御朱印

 

④『牛鈴』【伊吹山】(伊吹山山頂)

岐阜県だと思っていた伊吹山山頂ですが、実は岐阜県ではなく、滋賀県米原市になるのだそうです。もう中部地方じゃないことをお詫びしつつ、

伊吹山山頂1377m)には、「伊吹山いぶきさんじ」という小さなお堂があり、登山記念にお守りを求める人で、登山シーズンはにぎわっています。

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鈴に顔があります

上の写真は、伊吹山寺で頂ける「牛鈴」のお守りですが、この鈴、中華街などで売られているものとちょっと似ている?(そっくり?

この鈴は、もともと中国の邪気払いの鈴で、「貔貅ひきゅうという想像上の猛獣を起こすために使われるものです。

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  「ひきゅう」(上海博物館) Mountain - CC 表示-継承 3.0,Link 

このひきゅう、エピソードの宝庫で、出典はよく分からないのですが、色んな話があります。ちょっと拾ったたけでも、

 

◯ ひきゅうは天帝のペットで、可愛がられていた。
◯ 食いしん坊金銀財宝しか食べない特に現金が好き)
◯ 食べると眠くなるのか寝てばかり →だから、ひきゅうを起こすためにが必要
◯ 食べすぎてお腹を下してばかりいる →ある時、天帝がひきゅうの糞を踏んでしまって大激怒 →天帝がお尻を叩いたことから、腫れてお尻の穴が無くなった。

◯ お尻の穴をふさがれ、その結果、もらさず金銀財宝をため込むことができるようになった!→財神として信仰されるように。

‥掘れば掘るほど、色んなエピソードが出てくる愛されキャラ「ひきゅう」。中国での人気がうかがえます。でも、なぜ「伊吹山寺」で授与されていたのかは謎のままです。

 

⑤『安眠健康守』【明星輪寺】(岐阜県大垣市

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枕カバーが可愛い「安眠健康守り」

大垣おおがき市の北、金生山きんしょうざんにある「明星輪寺みょうじょうりんじ」で頂ける小さな枕(6.5cm×4.5cm)のお守りですサザエさん」の家にでも出てきそうな昭和感がいい)。

説明によれば、「寝れない人は自分の枕にこのお守りを入れて眠ると、幸せな夢がみれるよう祈願してある」とのことでした。

もう1色のピンク色の枕もとても可愛いらしく、記憶に残るお守りです。

 

⑥『お守り』【行基寺】(岐阜県海津市

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品のあるデザイン

お守り袋の三つ葉葵は、高須たかす松平家の家紋*1で、通常の三つ葉葵の紋よりも、可憐で可愛らしい印象です。

カラーは赤・紫の2種。紫色も素敵でした。

このお守りの頂ける「行基ぎょうぎじ」は、揖斐いび川沿いの養老山系にある古い寺院で、高須松平家菩提寺でもあったこの場所は、有事の際、山城としての使用も考えられていました。そうした立地のせいで、眺望は抜群。眼下の濃尾のうび平野を絵のように眺めることができます。

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行基寺」からのすばらしい眺め(眼下は濃尾平野

 

最後に

 

最初は、「ちょっと地味かな?」とも思った「中部地方編」でしたが、こうして振り返ってみると、どれも個性があって素敵なお守りだな、と思います。

行きづらい場所も多かったので、改めてありがたみを感じつつ‥、

『可愛いお守り集めました!』の中部地方でした!以上です、ではまた!

*1:「高須三つ葵」「菊輪に三つ葵」。