物欲子(ぶつよくこ)のブログ

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島原藩主「深溝ふこうず松平家墓所」の神殿型の墓石や、大名墓がすごい(愛知県額田郡幸田町)

ま今回は、三河深溝ふこうずという場所に行ってきました。この深溝は、深溝松平家*1 があった所で、その菩提寺本光寺ほんこうじには、珍しい神殿型の墓石群があり、整然と配置された大名墓の威厳とともに驚く光景となっています。

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 深溝という場所

 

JR三ヶ根さんがね駅から、北へ坂を10分ほど上がると、大字深溝(愛知県額田郡幸田町ぬかたぐんこうたちょう)という場所に出ます。

ここがかって、深溝松平家*2の本拠地だった場所で、現在は、小高い普通の場所といった感じですが、深溝藩菩提寺や深溝城跡などがあり、往時をしのぶことができます。

 

本光寺』の神殿型のお墓

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本光寺」参道

現在の本光寺さん(開基:室町時代)は、ひなびた雰囲気ののんびりほっこりできるお寺であじさい寺としても人気です。観光客はこのあじさいを見に行ってしまうのですが、深溝松平家の墓地も見逃せません。

山門を入って、向かって右手側「東廟所」を目指します。

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東廟所

整然と並んでいるのがなんとも言えない迫力です。この東廟所には、6代から始まり、18代までの14基のお墓が並んでいます。

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静かな墓域

また、本光寺の西側には「西廟所」があり、こちらには初代~6代、11代が葬られていますが、東廟所の整然さはなく、大きさや形にも差がある墓群となっています。

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神殿型の墓石

特徴のある「神殿型の墓石」がとても珍しいのですが、この神殿型のお墓は、吉田神道*3を熱心に信仰し6代目が作らせたもので、それ以降の藩主も踏襲しています。

神道だから、神社の形を模した霊廟形式で、また墓石の下には六角形の形をした棺が納められました。

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引用:『深溝松平家墓所』11p  墓の内部のようす

吉田神道吉田神社(京都)は、八角の本殿+六角形の後房という不思議な形をした建物なので、墓所の棺が六角なのはこの吉田神社の影響なのでしょうか?

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         吉田神社(京都) Saigen Jiro /Link     

 本光寺をお参りした後、そばにある幸田町郷土資料館深溝城跡も見学に行ってきました。

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深溝城跡は石碑のみ?

幸田町郷土資料館では、「本光寺」のお墓のパンフ(100円)を買うことができました。深溝藩や歴代当主の詳しい情報が書かれ、見やすくておすすめです。

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『深溝松平家墓所幸田町教育委員会2014

‥ということで、島原藩主「深溝松平家墓所」の神殿型の墓石や大名墓がすごい』でした!以上です、ではまた!

*1:『18松平まつだいら』と呼ばれる古い松平家の1つ。

*2:「深溝松平家」は、徳川家の古い親戚にあたる。

*3:室町時代の京都吉田神社の神官吉田兼倶かねともが提唱した。