『下街道を歩く①』(ちょっと地味な名古屋城下~鳥居松編)【名古屋~中仙道の脇往還】【寄り道 春日井市のサボテン&弘法様】
『下した街道』とは、名古屋城下から中山道(現・恵那市まで)を結んだ旧道・約58kmを指します。
かっては、荷物の搬送、お伊勢参り・善光寺参り、おんたけ(御嶽)参りに賑わったといいますが、名古屋市内の「下街道」は、昔の様子をわずかに留めるのみ。
痕跡を探しながら、名古屋から土岐ときまで(岐阜県)歩き、面白そうな所のみ、写真で紹介していきます。
(2021年1-3月頃)
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①ルート
公式の街道「上うわ街道(=木曽街道)」*1というルートもありましたが、距離の短い「下街道」は難所も少なく、公式ルートより歩きやすかった、といいます。
また、織田信長が「長篠の戦い」(1575年)に赴いたルートと言われ、古来より存在した古い道、ということも嬉しいポイントです。
ルートを確認したい方・実際に歩きたい方には、以下のサイトが大変詳しく、オススメです。
以下の、春日井市や土岐市の「下街道マップ」も充実していて、こちらもオススメ。
②佐野屋の辻(名古屋市)~鳥居松(春日井市)
起点は、名古屋城下・伝馬町札の辻(名古屋市中区2)ですが、鍋屋町なべやちょう通りの佐野屋の辻からあげていきます。
舎人とねり公園は、ひし形区画の不思議な公園。栄から鍋屋通りのこの辺は、昔の花街だったそうで、調べればもっと面白い話も出てきそうな場所。
東進してきた街道は、この辻から北へ転じます。
銅鍋、鉢、薬を商っていたのかな?
下街道は、今の国道19号と大体同じルート。正直、名古屋市内の下街道はあまり面白くないのですが、名古屋市内を出るまで、少しガマンです。
かって、名古屋の3大アーケド街の1つだった大曽根の商店街。*2
再開発で、この奇妙キテレツな「オズモール」に改悪され、荒廃したのは本当にひどい話。子どもの頃、好きだった昭和レトロなアーケード街は、この下街道沿いに発展をしていました。
老舗の朝日屋さんは、フルーツサンドで有名なお店ですが、ローソクみたいな店の細長さにビックリ!
名古屋では有名な、学問の神様・山田天満宮。創建は1672年と意外と新しく、名古屋城の鬼門の地に勧請されています。
名古屋市内にはもう数軒しかない蔵元の1つ、「東春酒造」さんも下街道沿い。「東龍あずまりゅう」というお酒でおなじみです。
www.azumaryu.co.jp
この庄内川しょうないがわで、名古屋市域は区切られます。庄内川より内側が名古屋市。橋を渡れば、春日井市かすがいし。そして、春日井市に入ると交通量はドッと減り、歩くのも気楽になります。
大曽根の次の宿場「 勝川」(かちがわ・春日井市)は、昔は旅籠10数軒で賑わっていたといいますが、かっての旅籠「旧住吉屋」さんにその名残を見ることができます。
そして、さらに進むと、鳥居松とりいまつの町並みが見えてきます。
鳥居松の町は、駅(JR春日井駅)のかなり北側にあり、ちょっと奇妙な感じなのですが、昔はここが商店街として賑わっていたそうです(現在は店を閉めているところも多い)。
「郷土館」は、江戸末の酒造家の離れ屋敷で(残念ながら、この時は閉鎖中)、「観音堂」は休憩したり、下街道についての説明を読むことができるスペースとなっています。
この後、いったん下街道を離れ、春日井駅まで戻ります。
③寄り道 春日井駅前(春日井駅前大弘法と春日井のサボテン)
下の写真は、春日井駅前にあるお大師さんの像です。
この異様な姿のお大師さま、すごく目立つので、あまり興味のない私でもお参りしていこうかな、と思うほど。
この像は、昭和7年に建てられた「春日井駅前大弘法」というもので、高さ約10m。作者は、浅野祥雲(1891-1978)という愛知県で有名なコンクリート像作家の手によるものです。
隣の勝川(勝川大弘法)、尾張旭市(新居の弘法さん)、その他の場所にもこうした昭和の初めに作られた大きな弘法大師像があり、戦前までは、弘法大師への篤い信仰があったのだろうか、とこれまた不思議な気になるものです。
さて、春日井市といえば、小野道風(貴族・書道家。894-966)とサボテン栽培が有名なのですが、駅前の観光案内所でサボテンの小冊子をもらうことができました。
サボテンのような多肉植物は最近人気で、TVで特集されたり、そのせいで、春日井のサボテンも認知度が上がってきたイメージ。サボテンのゆるキャラができた時も驚いたけど、最近はこんな綺麗なパンフまであるんだな、とまた驚く。
下は、春日井市桃山地区で、サボテンが栽培されるきっかけとなった品種「緋牡丹ひぼたん」です。赤い色や形がとても可愛いくて、昔、私も育ててました!
『サボテンを食べる町 春日井』の方には、サボテン入り食品の紹介があり、年々、食品やメニューが増えているのが分かります。*3
以前、「サボテンキャンディー」を買った時には、(サボテンには特徴的な味は無いんだなぁ)、と思ったことも。下は、春日井のサボテングッズが買えるアンテナショップのサイト。
‥ということで、以上、『下街道を歩く①』でした!以下に続きます。
『名古屋渋ビル手帖』(名古屋渋ビル研究会)という小冊子が可愛い!渋ビル愛がつまった小冊子。【レトロビル】
『名古屋渋ビル手帖』という可愛らしい小冊子があります。名古屋市内の渋~いビルをめぐって、写真と文章で紹介したもので、2013年から時おり発刊されるこの本を毎回楽しみにしています。
今回は、ビル愛がつまったこのこの可愛い小冊子を紹介したいと思います。
『名古屋渋ビル手帳』とは
建築とデザインをされている2人の女性(謡口志保さん、寺嶋梨里さん)が、名古屋のレトロで、地味に個性的なビルを巡り、建物の特徴・見どころなどを紹介してくれるというもので、現在8冊が刊行されています。
建築畑・デザイン畑の2人からの視点は、目からウロコで、装丁・写真のセンスも抜群。食い入るように読んでしまいます。
そして、生れも育ちもの名古屋民には、顔なじみの建物をみつけるのはとてもうれしいことです。
最新刊『創刊準備号』と『第4号:西部偵察編』(2020年10月)
発行日がはっきりしないので、たまに丸善(名古屋市・栄)に行き、新刊を見つけたら買うということくり返していました(どうも年に1回、10月に刊行されることが多い?)。
この「第4号」は2冊組でした。それだけでもお得な感じなのですが、今まで1冊20数ページしかなかったものが、40p以上の厚みとなり、(おぉ、ぶ厚い!)という感じ。
でも、最初に買った時は、(20数pで、500円は高いなぁ)、と思っていました。今では、そんなことは気にもなりませんが。
個人で制作されていること。何でもネットで発信できる今、紙の本へのこだわりも感じられて、応援したくなるシリーズ本です。
最近買った「第4号」。この巻頭写真に、昔の漁港のビル*1を載せているのを見た時、(ふつうの人にはただの汚いビルにしかみえないだろう、この下之一色のビルを巻頭に持ってくるなんて、ほんとに好きな人なんだなーって)、何だかジーンとしてしまいました。
また、写真の撮り方も上手で、写真の色合いにも、センスやこだわりを感じます。
下は、毎回挿まれる、なぜかの「料理特集」。お料理好きなのかな?
建築にちなんだ料理は、見た目も綺麗で、食べるのがもったいない感じ。発想の妙にも驚かされます。
毎回、巻末に配されるスケッチも巧い!クセの無いまっすぐな線がさすがです(どうやったら、こんな精密に描けるんでしょうか)。
「創刊号」からの7冊
シンプルなビルの表紙が可愛いのです。集めると、ビルがどんどん増えていく、感じ。
冊子サイズはB6(128×182mm)。
本当に渋いビルばかりで、自分だったら、(レトロなビルだな~)とは思っても、ここまでは注目しないでしょう。そうした人とは違う視点もとても素敵だと感じます。
できるなら、ビルが一体どんな風に見えているのか?2人の眼を借りて見てみたい、とおもう。
右の『喫茶店特集号』は、レトロ喫茶が今ちょっと人気だから、実用度は1番高いかも?
そして、ここまできて、1冊足りないことに気がつきました。2019年10月に発行された『愛知渋ビル手帖』がない。あっ‥、買ってないのか!
というのも、この『渋ビル手帖』、置いてあるお店は愛知でも数店舗。
見に行ったに時は店頭に無かったし、発行されているのに気づいてませんでした。
買える場所
…というわけで、ネットで探すと、「名古屋渋ビル研究会」さんのサイトが見つかり、取扱い店舗が紹介されていました。
名古屋をはじめ、東京、宮城、岐阜、大阪、広島、兵庫、鳥取でも買えるお店があることも分かりました。
名古屋から離れた場所で、ちょっとレアなこの本を手に取る人はいったいどんな人だろうか、と想像してみたり。
サイトがあることも分かったし、取り寄せもできたので、一件落着!今、届くのを楽しみに待っているところです。
最後に
最初に見かけた時は4冊だったこのシリーズ本が、今は倍になりました。何年にも渡って、「ビル愛」を継続し、成果を冊子にまとめてという、やりきる姿にも感心しきり。
『名古屋渋ビル手帖』を買い続ける理由。それは、建築の見かた・知識とともに、2人の静かな熱量が感じられるからだと思うのです。
本屋には、ただ刊行しただけの、熱量の感じられない本もたくさんある。
‥ということで、今回は以上です。『名古屋渋ビル手帖が可愛い!』でした!ではまた。
【書籍】『高速ジャンクション&橋梁の鑑賞法』(高速ジャンクション愛と美しい写真に魅了される)
「高速ジャンクション」、上から見ると実に綺麗ですが、それ以外、一体どーやって鑑賞するのか?
こうした悩みに応えてくれたのが、2019年に発売された『高速ジャンクション&橋梁の鑑賞法』(講談社2019)という本でした。
今回は、この書籍の内容・魅力について書いていきたいと思います。
- 17の選抜されたジャンクション
- JCT界のヤマタのオロチ?『箱崎ジャンクション』
- 美しいループ『天保山ジャンクション』(大阪市港区)
- 金色に輝く『大黒ジャンクション』(横浜市鶴見区)
- 橋梁大図鑑
- 最後に
17の選抜されたジャンクション
まず、特に印象深い、17のジャンクションが取り上げられています。関東・関西のジャンクションばかりで少し残念なのですが、それぞれのジャンクションが、4ページほどの構成で紹介されています。*1
各JCTを紹介する中で、見どころ・見かた、写真の撮り方など、丁寧な解説が挟まれ、初心者にも分かりやすい、やさしい構成となっています。
中でも、かっこよかったジャンクションを見ていきたいと思います。
JCT界のヤマタのオロチ?『箱崎ジャンクション』
JCT界の王様という「箱崎ジャンクション」(東京都中央区)。
荒ぶる橋げたが迫力があってとてもいい写真ですが、何本も出た橋梁・複雑な構成から、ヤマタのオロチにも例えられるのだとか。
どこにそんなマニアがいて、そんな名前をつけているのか。そうした愛好者がいるということも、もう本当に新鮮な驚き。目からウロコです。
また、どこから撮影するといい写真が撮れるとか、時間帯までお薦めしてくれているので、JCT目あてで行く際は、この本持っててもいいな、と思うのです(あるのかなそんなこと?でもあるかも)。
分岐・合流地点を真正面から撮ると、こうした迫力ある写真になるということで、確かにかっこよくて、動的。ナルホド、勉強になります。
他に、鑑賞ポイントとして、立体交差、橋脚、カーブ、高速ならではのパーツや付属設備、背景が取り上げられていました。
美しいループ『天保山ジャンクション』(大阪市港区)
この美しくダイナミックな「天保山てんぽうざんジャンクション」を見に、昼夜ファンが訪れる、と本文に紹介されていました。
ファンがついてるジャンクション?そんな世界があったとは‥です。
でも、ネットで検索してみると、ライトアップされ、青色の闇に浮かぶ綺麗な写真をいくつも拾うことができ、撮りに通う人がいることも納得の美しさだな、と感じました。
金色に輝く『大黒ジャンクション』(横浜市鶴見区)
こちらは、ナトリウムランプで金色に輝くことから流星ともあだ名される(?)「大黒ジャンクション」(こういう愛称があると、JCTもより身近に感じられます)。
高速といえば、あのオレンジ色のライト(ナトリウムランプ)のイメージ確かにあります。
現在、首都高ではLEDに切り替え中で、大黒JCTも「流星」じゃなくなる日が来るのかもしれないとの話。
あのオレンジ色、どこか情緒的で、心が落ちつくような好ましいもので、無くなってしまったら、とても寂しいのですが‥。
また、下から見上げる、裏面の補強のパーツや裏面吸音板、荷重を支える橋脚の種類など、どういう構造であるのか、という説明も興味深いです。
個人的には高所恐怖症のため、高速に乗ったり、下から眺めることにすら恐怖感があったのですが、構造の説明を読むと荷重を考えての設計なんだなということがうっすらと分かり(当り前の話なのでしょうが)、JCTへの見方も少し変わります。
【JCTの形】
少し見づらいですが、様々なJCTの形状。
こうした空撮写真の方がイメージありました。クローバー型の「鳥栖とすJCT」(佐賀県鳥栖市)などは取り上げられることも多く、知名度高いイメージです。
【公団ゴシック】
この高速独特のフォント、見たことあります!
名前があったの?ですが、その名も「公団ゴシック」というのだとか。
標識120m手前で認識できるよう、考えて作られていて、1文字1文字の制作コストや文字のばらつき問題から、2010年廃止になり、現在、高速道から消えつつあるのだそうです。
【クロソイド曲線】
車両が、一定の速度で、一定の角度でハンドルを切っていた場合に描くゆるやかなカーブが「クロソイド曲線」で、自然な運転になるため、高速にはしばしば使われます。
そうしたクロソイドの解説もあり、また高速のどこがクロソイドかを探す、クロソイド探しも楽しそう!、と思うのです。
橋梁大図鑑
本の後半部分は、高速も走る、特徴的な12の「橋」の紹介です。*2
中でもかっこよかったのが「近江大鳥橋おうみおおどりはし」(2008年から供用開始)で、鳥をイメージしたという特徴的なフォルムが、緑に映えて美しいです。
この橋、「エクストラドーズド橋」とかいう聞いたこともないタイプの橋で、主塔(鳥の翼の部分)から張った斜めのケーブル角が水平に近いのも特徴の1つなのだそうです。
上の名港トリトンのような「斜長橋しゃちょうきょう」というタイプの橋と比べると、主塔の高さ、ケーブル角が違うのが分かります。主塔に高さがある方が長い距離向きなんだな、とやっと気づいた次第。
こうしたケーブルを使った吊り橋は、見た目が不安だったのですが(風で揺れそうで)、長距離運用の橋で、強度的に対策された橋であることなども分かりました。
最後に
‥ということで、何をどーみたらいいのかよく分からなかったJCTですが、上から見るだけでなく、下から見ても楽しいよ!ということを教えてくれたのがこの本。
見て美しい角度・場所がある。構造物として見る。また、高速独特のトリビアなど、何十年と見てる割には、何の理解もなく、魅力にも気づけてなかったな、と思った今回でした。
私のような「JCTの見方が分からないけど‥」という人に読んで欲しいと思いつつ‥、以上、『高速ジャンクション&橋梁の鑑賞法』でした!ではまた!
『死神大魔王』(旧「死神あられ」)と『死神魔女』【生命を縮めるほどの激辛な菓子】【安江製菓】(岐阜市)
先日、『死神大魔王』『死神魔女』という、もの凄いネーミングのお菓子を買いました。何で死神かというと、もうすごく辛い。辛くて死んでしまいそう(?)だから。
禍々しい死神デザインのパッケージも強烈で、手に取らずにはいられないこのお菓子を今回は紹介したいと思います。
①『死神大魔王』
この黄色の注意書き、洒落ではありません。実は、数年前にも食べたことがあり、当時は「死神あられ」という名前でした。
売っている場所を探して、円頓寺(えんどうじ・名古屋市)の菓子問屋街に買いにいき、辛さに悶絶した記憶があります。
あれから数年、お菓子のパッケージは変わらないけれど、名前が進化していました。
し、死神‥大魔王?
いったいどういうことなのか?死神だけで十分なのに、さらに進化を遂げた死神、ということなのでしょうか?
記憶のほうは食べない方がいいと言っているのですが‥、買ったんだから食べないとです。
見ためは、ふつうの醤油あられ。ビールのおつまみに、まず1個食べてみます。
醤油風味の美味しいあられで、食感もいいのですが、問題は噛んで舌にのせた後です。
(うぎゃー、辛い辛い辛い辛い辛い辛い‥、辛すぎるっ!あぁー!)
噛んで数秒、口の中に痛みが走り、顔がほてりカーっときます。ビールを慌てて飲んでもそんなんで薄まるわけはなく、治まるまでけっこうかかります。
4個食べ終えるまでに(刺激が強くて本当に死ぬかもしれない‥)とチラっと頭をよぎるほど。脈も早くなったり‥、体に与える影響がなんかすごい。
いやぁ、以前と変わらぬハイパワーなトウガラシ。使っているのは、キャロライナ・リーパーというトウガラシだそうです。
wikiをみると、ジョロキアとハバネロを交配させた品種で、ギネスで最も辛いトウガラシに認定されているとありました(2013年時)。鎌のような尾から、「リーパー(死神)」と名付けられたのだとか。‥見た目やばすぎでしょう。
②『死神魔女』
同じく発見した『死神魔女』。こちらは初めて見ました。
し、しにがみ魔女?
このセンス、本当に嫌いじゃないです。どうして、かけ合わされてくるのか‥。製造元の安江製菓さんに心から聞いてみたい、と思うのです。
「死神魔女」は柿の種状のあられで、「死神大魔王」より少し大きめ。また、可愛らしい金平糖がついています。
実際に食べてみると、「死神大魔王」の荒ぶりの後のせいか、逆に食べやすく感じるほど(あれ?これでも相当辛いはず)。
辛さは、「大魔王」よりは弱いレベルに設定されていて、金平糖は辛さを耐える手助けをしてくれます。しかし‥、サイダー味の金平糖とあられの取り合わせって斬新!
(いちご味とか違うバージョンがあったら、それもまた面白そうです。)
③買える場所
私は、たまたま近所のスーパーで見つけましたが、その辺でみかける商品では無いです(先にあげた、円頓寺の菓子屋街にはあるはず)。
また、楽天などでも売られていますが、安江製菓さんのサイトで買うことも可能です。
最後に
「死神大魔王」は、ネーミングとか、金平糖との取り合わせとか、ローカルな感じがほほえましい地元のお菓子です(味はほほえましくないけど)。
もっと歳とったら、刺激が強すぎてほんとに食べれなくなるかもしれない?という気もするので、食べれるうちはまだ健康なのかもしれません。
好奇心が旺盛で、心と体の健康な若い人に食べて欲しいなぁ…と思いつつ、
以上、『死神大魔王と死神魔女・生命を縮めるほどの激辛な菓子』でした!ではまた!
あの『海上の森』は今?(人気ハイキングコースになっていた!)【モリゾーとキッコロの棲む森】【2005年「愛・地球博」の瀬戸会場】【愛知県瀬戸市】
「海上かいしょの森」という名の森が、名古屋市の近く瀬戸市にあります。2005年の万博「愛・地球博」では、会場として一気に有名になり、あれから16年がたちました。
現在は、いったいどうなっているのか?その「海上の森」を訪ねました。
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「海上の森」とは
「海上の森」は、瀬戸市の南端にある広大な森・里山(約600ha)です。
2005年「愛・地球博」のメイン会場の候補地でしたが、オオタカの営巣が確認されたことなど、自然保護からの反対運動が起こり、主会場を長久手市に移したという経緯がある。*1
こうして、メイン会場から外された「海上の森」ですが、万博時には、瀬戸会場としていくつかの施設が建てられ、散策できるように整備がされ、今に到っています。
「海上の森」の名の由来
「海上かいしょの森」という美しい地名が印象的なのですが、どういう由来なのかを調べました。
遡ると、江戸時代には「かいしよう」という地名がみられ、海上は会所や開所の当て字であったかも、という説明がありました。
音の響きからも納得の説ですが、はっきりした由来は分からないようです。*2
①「海上の森」の現在
結論からいうと、人気のハイキングコースとなっていました。
駐車場が2ケ所ありますが、土日はすぐに満車。*3
空きをじっと待つ車を見て、その人気ぶりにびっくり。
私は、早朝6時に行ったのですが、さすがにこの時間に森に入る人はごく少数で、数人にしか会いませんでした(だいたいカメラマン)。
ハイカーは朝9時位から来るため、入れ替わりに帰るかたちとなり、おすすめ。
また「海上の森」は、バードウォッチャー(大きなカメラを持参)にたいへん人気な場所なのですが、鳥・動物>人間というのがあからさまで、あいさつしても「むすっ」という感じ。
来て欲しくないのは分かるのですが、「なんだかなー」という感じでした。
②【ルート】
モデルコースは1つだけというわけではなく、森の中をぐるぐるできます(色々見れば3時間くらいはふつうにかかる)。
それぞれの地点には番号(①、②、③‥)がふられ、案内板もしっかり設置されているので、迷うことはありません。
真ん中には、「里山サテライト」という移築した農家があり、ゆっくりと休憩できる場所になっている。
また、トイレはこの里山サテライト・「海上の森センター」・駐車場くらいで、腰をかけて休憩できる場所というのも限られる。
③みどころ
【砂防の堰堤】
森の中には、砂防の堰堤えんていがたくさんあり、堰堤好きな人にはオススメ。
地質の説明板を読むと、北西側は砂れき層で砂が多いとあります。また、今は立派な森ですが、明治期にはハゲ山だったとか。
瀬戸名物でもあった「ハゲ山」ですが、昔は、瀬戸ものなどの陶器を作る際、山から薪用に木を大量に採っていたので、「海上の森」も同様だったことが分かります。
植林をして、森林を回復したのは戦後という話で、意外と新しい森のようです。
【水源地】
森の南東・物見山(ものみやま・327m)は、海上川の源頭になりますが、水を集めて、森がろ過する様子がよくわかるのが「海上の森」の魅力だと思います。
そして、その豊かな水は遊歩道にまでビシャビシャと流れこみ、かなり泥ハネします。
(トレッキングシューズは絶対。長靴を履いている人も。)
【柔らかな森】
ナラ・マキの広葉樹林や、尾根伝いの道は明るく、歩いていると気持ちも明るくなる道でした。
また、物見山からは、豊田市方面・猿投山(さなげやま・629m)への登山道がつながっています。
森の中ではシダが繁茂し、足元の歩道をおおう場所も(「マムシ注意」の看板にひやひや)。
その他、「ハチ注意」「イノシシ注意」などの注意書きが丁寧で、管理された森を安心して散策することができます。*4
【砂防池】
「海上砂防池」「篠田砂防池」は、砂防えん堤で水をせき止めてできた池で、池を眺めながら、ベンチで休憩ができる。
【里山サテライト】
【三角点(166m)からの見晴らし】
【海上の森センター】
万博時の「瀬戸愛知県館」で、現在は展示室や図書館などが利用できる。
【遊歩施設内の建物】
面白いかたちの「繭」の家は、持ち込みの飲食可。
「窯の歴史館」は、平安時代中期の古窯を保存・展示した施設で、懸かけ造りの建物や登り窯が見所となっています。
【物見の丘】
「 展望台は1度に12人以上は登らないで下さい」とあったので、少しドキドキしながら登ったのですが、ギシギシいうこともなく、安心して登れました(匠の技!)。
遊歩施設の開館時間は、9:30-16:30で、センターの休館日には閉門。
最後に
16年前、人込みが嫌で行かなかった『愛・地球博』ですが、その森が現在どうなっているのか?何も知らずに出かけましたが、結果は、人気のお手軽ハイキングコースになっていることが分かりました。
森といっても、最寄りの山口駅・八草駅(愛知環状鉄道、リニモ)から歩いていける距離で、本格的森林を楽しめつつ、管理されていて歩きやすい、ことなどが人気の理由かなと感じました。
上の写真は「愛・地球博」の公式キャラだった森の精の「モリゾーとキッコロ」で、ゆるい感じで大人気でした。
このモリゾーとキッコロの棲む森がどこか?という設定は無いのですが、この「海上の森」の奥深くにきっと棲んでるなと思った今回でした。*5
ということで、以上、『海上の森は今?(人気ハイキングコースになっていた!)』でした!ではまた!
高山城址『穴弘法』の雰囲気が怖い。鎌倉の『やぐら』そっくりなじめじめとした不気味さ(岐阜県土岐市)
3月、下した街道を歩いた際、街道沿いの「高山たかやま城跡」(土岐市)を訪れました。現在、散策できる城跡として整備されていますが、ここにある「穴弘法あなこうぼう」というお寺・場所が、鎌倉の「やぐら」に激似なこと。また、そのじめじめとした、ただならぬ雰囲気に怯えながら、お参りしてきました。
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下街道の「高山宿」と土岐高山城跡の森
「高山城跡」は、土岐市を見下ろす小高い山の上(183m)にあります。
その麓には、昔の下街道*1が通り、天領だった「高山宿」があります。往時は、名古屋城下から中山道を結ぶ街道として賑わったといいます。
宿場を散策しながら、山の登り口を目指します(登り口は何ケ所かある)。
「穴弘法」のやぐら
山麓・南宮神社の辺りから登り始めると、ほどなくして、「穴弘法あなこうぼう」という場所に出くわします。私は知識なく、この城跡にきたので、「?!」という感じでした。
岩をくり抜いた小さな窟屋いわやに、仏様が何体も何体も並んでいます(全部で104体あるそう)。
くりぬかれた岩の中には、やはり仏様。
これらは一体‥ですが、下の説明板でだいたいのことを知ることができます。
104体仏が置かれたのは、明治に入ってからなのか?さらに遡れる古いものなのか?ちょっと調べた位では分りませんでした。
それより、気になるのは仏様が安置されている窟屋の方で、「鎌倉時代のやぐらに類似。古くは高山城の武将の墳墓だったのでは?」という説明文通り、そっくりだ‥と思いました。
この「やぐら」というものは、鎌倉に行くと見られるもので、鎌倉の町を歩くと、切通しなど「やぐら」のある坂を目にして少し驚くことがあります。「やぐら」は、昔の鎌倉の郊外に作られたお墓群で、鎌倉は平地が少なかったこと。鎌倉石かまくらいしという掘りやすい砂岩があったことなどから、古都・鎌倉を取り囲むように「やぐら」が作られました。
こうした「やぐら」は砂岩で出来ていることが多いので、水を通しやすく、植物が覆って影を作り、ジメジメと薄暗く、不気味な雰囲気を作ります。しかも、お墓という来歴を考えるとより不気味さが増すものです。
やぐら内部の構造など詳細については、一番下に貼ったwikiの「やぐら」が詳しいので、興味のある方はぜひ。
具合のいいことに、「穴弘法」のある地質は鎌倉と同じ砂岩なのだとか。
慈光院の前は、滝のように水が流れているところがあり、よりジメジメとしています。
建造年は分かりませんが、これら窟屋はやはり、お墓として作られたのだろうと考えられます。1つは、「やぐら」に形態がそっくりなこと。2つは、「やぐら」が作られていた時代とあうことです。
「やぐら」が作られたのは、本来は鎌倉の周辺で、時代は鎌倉中期*2~室町前半*3といいます。
一方、この山に最初の砦が築かれたのは1221年頃といい、眼下にある美濃土岐みのとき氏の館を守る城塞として機能していました。*4
この美濃土岐氏は、鎌倉~室町期に美濃国の領主・また美濃国守護として栄えた一族ですが、鎌倉幕府の御家人であり、執権の娘を妻としたりと幕府との結びつきが強かったことを考えると、鎌倉の墓制がどういうわけか取り入れられた、と考えてもおかしくない気もします。*5
さて、このお地蔵様の隣に「慈光院」というお寺があるのですが、ボロッとしていて、こちらも手入れをしないと、自然に帰りそうな建物でした。
中を見てみると、暗くて散乱していて(コウモリのせい?)、覗くのをためらうほどで、無住だと荒れるのかな?と思いながら、お参りさせて頂きました。
「高山城跡」からの眺望
この「穴弘法」から上がっていくと、山頂は整備された公園となっていました。
山の下とはうってかわった晴れ晴れとした光景が広がっています。眼下の土岐市の真ん中には土岐川が流れ、川に沿って町が拓けていった様子が分かり(土岐氏の館も見えたはず)、13世紀の風景と似た風景を見れているのではないかなとふと思ったり。
私はこの付近の散策だけで終えてしまいましたが、さらに遊歩道が続き、第2砦跡へ行けたり、春はしだれ梅、山つつじ、秋はもみじと花や樹木が楽しめる、手入れのされた、自然豊かな森となっています。
最後に
山頂から景色を見ようというだけだったのですが、期せずして鎌倉の「やぐら」そっくりな「穴弘法」を見ることができました。類似がたいへん不思議だったのですが、今回、それに言及した資料を見つけられずで、またの課題にしたいな、と考えています。
‥ということで、雰囲気不気味すぎでしっかり観ることができない自分の臆病さを反省しつつ、以上、『高山城址『穴弘法』の雰囲気が怖い。鎌倉の『やぐら』そっくりなじめじめとした不気味さ』でした!ではまた!
【「やぐら」について】
今回参考にしたwikipediaの「やぐら」のページが知識・紹介例ともに素晴らしかったです。たいへん長いものですが一気に読んでしまいました。いったい誰が書いたのか?と感動するほど。
『鬼滅の刃』風(?)100均のおもちゃの刀と、どこで『鬼滅の刃』を挫折したか?【面白くなかった人・挫折した人向け】
世間を席捲せしめた『鬼滅の刃』ですが、日本中のほとんどの人が読んでるんじゃないの?読んでないのは私だけ?と肩身を狭くしている人はいないでしょうか?
安心してください!ここに居ますから!今回は、自分と同じように『鬼滅の刃』を途中で挫折した人はいるのか?という疑問と、100均で見つけた「鬼滅風(?)おもちゃの刀」の2本立てとなっています。
①『鬼滅風(?)』おもちゃの刀
そもそも読んでないんだから、ほんとに『鬼滅』ぽいのかもよく知りませんが、先日、あるサイトを見ていて1枚の写真に目が止まりました。机といすの上に何気に「おもちゃの刀」がぽつんと置かれ、その刀をよくみると、ファイアーパターンが描かれていました(写真に商品の説明はなかった)。
一目見て、「ファイアーパターン可愛い‥(「鬼滅」ぽい?)」と思い、ネットで画像の検索をしたのですが、それがどういう商品であるか、皆目分かりませんでした。
チープな造りであることから、ダメもとで100均(ワッツ)に行ってみると、なんと!奇跡的に同じ商品を発見することができました。
それがこちら
長さは約40㎝、中身はスポンジ製で、刺されてもどうということはありません。
白と黒の炎バージョンと、ふつうの刀バージョンが5色(赤、黄、緑、金、銀)ありました。
数日後、またワッツに売れゆきをチェックしに行ってみると、緑の刀が売り切れていました(スミ次郎だかタン次郎だか、緑はそれぽい感じなのかなぁと思うのですが‥)。
炎の刀は、キョージュローとやらの「日輪刀」に一番近いのかな?と勝手に想像していますが、ほんとによく知らないので、教えて頂けたら、大変ありがたいです。
で、これを子供もいないのにどうするのかというと、家族とのコミュニケーションに使っています(と書くとすごく気持ち悪いけど)。異がある時に相手を刺してみたり‥、『世界まる見え』のビートたけしさんのピコピコハンマーと同じ使い方をしています。
②どこで『鬼滅の刃』を挫折したのか?
さて、もう1つ、疑問の方ですが、私がどこで挫折したのか?というと‥、すでに1巻で挫折してしまいました! 『鬼滅』が流行りだしの頃、腐女子の間で人気と聞いて読んだ。
場所は、ネズコが鬼化した後、突然現れた知らない人間に長説教をくらうシーンです。
説教が長い、長すぎる!(説教臭いマンガなの?)
知らない人が突然激昂したあげく、「生殺与奪の権を他人に握らせるな!」とか怒られるのが意味不明で、ぽかーんとしてしまいました。
「理性0の、情緒のおかしな登場人物(冨岡義勇というらしい)が急に激昂し、老人のような説教を加える」というシーンが長すぎ、ここを越すことができず、絵もあまり好きじゃなかったので(高橋留美子みたいなクセのある絵)、早々に終了してしまいました。
もう少しがんばれば面白くなったかな?
忍耐のない自分を責める気持ちもあったのですが、私のように挫折した人がいるならどこで挫折したのかを知りたいと思っていたところ、ちょうどいいスレッドを見つけました。
(上2つは同じ内容で、まとめがやや違うだけ。)
これを見ると、私と同じシーンで挫折した、という人の書き込みが複数あり、同じ感覚の人がいる!とホッとしました。
また、1巻きりでやめた人。絵がダメだった人。金髪、黄色のキャラがうざいというキャラ由来やギャグが寒くてやんなったという人。また、現代編という声も多くみられました(現代編、なんだそりゃ?)。あと、ワッハッハッのとこってなんだろう?(うーん、わからない)。
また、一昨日たったスレッドも「へー」と思いながら、読んでいました。
◯鬼滅とかいうの流行っとるし一応観とくか……セリフ回しとか演技とか生理的に受け付けず1話て脱落(2021/5/13)
最後に
‥ということで、読む読まないに関わらず、『鬼滅の刃』は日本中を巻き込んで、楽しませてくれたことは間違いありません。
特徴的な衣装や、キョージュローのセリフ(「老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ」)がどう考えても20歳のセリフじゃないだろー!というツッコミや、「◯◯の呼吸は、呼吸法の1つでラマーズ法といっしょ」というデマ等々。
最後に、これを書くついでにあらすじを読んでみたら、『南総里見八犬伝』のような奇想天外さで、ちょっとおもしろそうだなー、と思いました。
また機会があれば、どっかの巻でも読んでみようかな、と思いながら、以上!『鬼滅の刃風(?)100均の刀と、どこで『鬼滅の刃』を挫折したか?』でした、ではまた!
【素朴な疑問】メイクの白粉・パウダーでじん肺(塵肺)にはならないのだろうか?
先日、岡崎の石製品を調べる中で、「塵肺じんぱい」が石工さんの職業病であって、かってのその異様な短命さに愕然としました。そして、それと同時にずっと思っていた疑問、「メイクの時、白粉をぱたぱたとはたくのは、実は肺に悪いんじゃないか?」という疑問について、書いてみたいと思います。
早ばやと書きますが、「毎日、何時間も無防備で、石紛を吸っていた昔の石工さんと違い、それ位ではならない。」という意見が大方です。*1
白粉なんて、微量だから大丈夫というわけで、そうした実験・検証・報告も見当たりませんでした。
しかし、「化粧で、じん肺や肺がんになるのなら、もうみんななってるわ!」と言われて、「そっかぁ。じゃあ、毎日吸い込んでも大丈夫だね!」と、思えない自分もいます。
体に悪い「粉じん」と、化粧品のなかみ
もっとも有名な肺に悪影響を及ぼす「粉じん」といえば、建材などに使われたアスベスト(=石綿)で、解体する際に飛散するアスベストの吸いこみが肺を傷つけ、最悪、肺がん化することはよく知られています。
このアスベスト*2や石材加工時の「粉じん」*3など、「じん肺」の原因になる多くは無機物のイメージが強いのですが*4 、化粧品には、「ミネラルパウダー」「ミネラルファンデ」のように、わざわざミネラル入りを前面に出すものがあります。
個人的には、どっちかというとマイナスイメージなのですが、よく思えるのかな?(植物由来とかの方が安心できるイメージ)。
こうした化粧品に入っている内容物をみていくと、マイカ(雲母)、シリカ(2酸化ケイ素)、タルク(滑石)、セリサイト(絹雲母)、カオリン(ケイ酸塩鉱物)、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ(酸化鉄赤)‥と、鉱物がしらないところでたくさん入っていることが分かります。
また、「細かな微粒子が、肌をキラキラ・サラサラ・スベスベに仕上げます」など、粒子の細かさを謳うのも、肺のことを考えると、(あれ、吸い込みやすいってことだよね?)、などと考えてしまいます。
粉じん(微粒子)のサイズ
「粉じん」のサイズが大きければ*5、鼻などでカットされますが、5μmマイクロメートル以下の「粉じん」は、気管・気管支・肺に到達します(1μm=0.001mm)。
それでも、 呼気によって体外に出されたり、細胞(マクロファージ)が分解・消化してくれるという体の働きがありますが、処理能力を超えるものは排除しきれず、永遠に肺に残り続けます。
化粧品に含まれる微粒子のサイズは、いちいち明記されているわけではないのですが、拾っていくと、5μm以下のものがみられ、やはり細かいんだなぁ、と考えさせられます。
メイクのパウダーだけではない
メイク用品に限らず、身の回りには「粉じん」を出しているものがたくさんあります。
例えば、黒板のチョーク、グランドに引く白線、砂ぼこり、黄砂にPM2.5、などです。
土砂などを運ぶダンプの巻き起こす「粉じん」に対して、沿線の周辺住民が健康被害を訴えて、問題になったこともありました。
また、春に飛ぶ「黄砂」ですが、日本のような遠くまで飛んでくるものは、軽くて粒子も細かいものです(4μm)。「PM2.5」は、空を飛ぶさらに小さな粒子(2.5μm以下。様々な無機元素を含む。)で気管支・肺に取り込みやすく、こちらもよく話題になっています。
グランドなどで、「砂ぼこり」が立つのを目にすることがありますが、モンゴルでは砂塵による家畜の肺障害が報告されていて*6、家畜にあるということは人間も同様で、砂漠化している地域には高いリスクがあるのだろうと想像されます。
最後に
「メイクのパウダーだけでは、じん肺にならない」、これは正しいのかもしれませんが、それ以外にも結局、様々な「粉じん」を吸っていること。
また、「粉じん」以外の、車・工場からの排ガス・排気、家庭の掃除機からの排気、ハウスダスト、たばこの副流煙など、各種肺が吸う総量を考えると、「変なものは、できる限り吸わないにこしたことはない」と、考えるのがいいような気がします。
(ダメージを与えた肺に異変が現れるのは、かなり先の話ですが、呼吸が苦しくて話せない、胸が痛い、咳・痰がからむ、という症状がまとわりついては、残りの余生を楽しむことが不可能になってしまいます。)
最初の話に戻りますが、メイクの時にはそっと静かにつけて、吸い込まないようにするのが良いのかなと、個人的には思っています。
肺は一度悪くすると治ることのない不可逆の臓器であることを考えて、大切にするべきだろうと思いつつ、『メイクの白粉・パウダーでじん肺にはならないのだろうか?』でした!以上です、ではまた!
【参考資料】
◯『身の周りの粉粒体』 化粧品に入っているものがよく分かるサイト
◯「働くもののいのちと健康を守る全国センター」さんのサイト
『石工団地神社』のご朱印【総石造りの本殿】【総石造りのトイレ】(石都・愛知県岡崎市の石製品)
先日、愛知県の伝統工芸品のパンフを読んでいて、岡崎市の石工団地という場所に「石工団地神社」という神社があり、ご朱印を頂くことができる、という情報を目にしました。
それは珍しい!ということで、岡崎名産の花崗岩(=みかげ石)をみる目的もかねて、先月、「石工団地」に出かけました。
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①「石工団地」と「石工団地神社」
JR西岡崎駅の南、歩いて5分のところに「石工団地」はあります。*1
白みが多くてきれいな、「ザ・みかげ石」という石です。
さらにまっすぐに進むと、「石工団地協同組合」の建物と神社がほどなく見つかりました。
共同組合の南側の敷地を利用して建てられています。中に入って、参拝させていただきます。
この神社、全部、岡崎の花崗岩で作られていて、縁の唐獅子・牡丹の彫刻なども、丹精こめた逸品のようです。立派ですね。
石の由緒書を読むと、ご祭神は「建真利根命たけまりねのみこと」*2 と亡くなった組合員の方々で、昭和49年に創建されたということが分かりました。
本気度伝わる本殿から目を横に移すと、「絶縁祈願」と書かれ、石の絵馬が破壊されています。
石好きとしては、せっかく作った絵馬が割られてはせつないのですが‥、結構割られていました。
上のトイレは、組合の創立45周年記念に500万円をかけて作られたものということで、また、トイレの右横に描かれたキャラは、「石丸団吉くん」という一般公募から選ばれたキャラクターだということも分かりました。
さて、御朱印はというと、「石工団地協同組合」さんの玄関口に設置されていました。
誰でも自由に押印していいよ、というスタイルで、気楽です(共同組合さんがお休みの日、夜も押印可)。
「共同組合」さんの中には、物販もあると聞いていたので、ちょっと覗かせてもらいました。
標本として石が欲しいけど、コースターは結構もっているしなぁ‥と悩みます。
共同組合の事務所の方が気さくな方で、お話していると、事務所の中にある標本を見せて頂けました。
この上から3番目のプレートが「牛岩青石うしいわあおいし」という名前の、日本でもトップクラスの岡崎の花崗岩です。
その特徴は、密で固くて丈夫。磨くとツヤツヤと光沢を放ち、少し青味がある、というものですが、青味というよりグレーに思えるものです。
上の見本、ちょうどいいことに、上から2つ目に、日本で最高級といわれる花崗岩「庵治石あじいし」(香川)の標本を置いています。
どちらもすごい密で、地肌も似ています。もうそっくり!*3
ここの事務所の方々には本当に親切にして頂き、大感謝でした。そうした親切に舞い上がって、いささか挙動不審になってしまい、家に帰ってきてから反省したのですが‥。
さて、上の石は、「本来は商品だったけど、角が欠けてダメだから」、と頂きました(嬉しい!)。
「宇寿石・薄石うすいし」と言うのだそうで、色が白く、「牛岩青石」とは明確に区別がつきます。この「宇寿石」の方が、岡崎を代表する花崗岩なのだそうです。
ちなみにこの頂いた「宇寿石」、よく見ると青みがあることにきがつきました。
左が「ブルーパール」(ノルウェー)。右が「ニューインペリアルレッド」(インド)。
頂いた時は、花崗岩かどうかも分からなかったのですが、花崗岩でした。
「ブルーパール」は、貝殻のようにきらきらと輝く美しい石ですが、これは内部に含まれた貝の化石によるのだとか。
また、「ニューインペ」は、鉄由来の赤い花崗岩で、日本には赤い花崗岩自体産出しないのだそうですが、そうしたことも面白いし、この石、大変古くて、約25億年位前のものなのだとか(日本の花崗岩の多くは数千万年クラスと若手?)。
さて、石とご朱印を頂いた後、石工団地内を少し散策しました。
団地内は、業者さんが何十軒と終結していて、どこの通りを見ても、加工・未加工の石製品が置いてありました。
お店というより、加工場という様子のところも多く、小さな石グッズが売ってないか探したのですが、やはりメインの商品は、墓石、石灯篭、仏様などの彫刻という感じでした。
②「石工団地」の秘密?
この「石工団地」、団地という名前も?だし、整然と区画されているのも不思議な気がしていました。
そのわけは、石工業者さん達が移転してきて、新たに造成された場所ということにあります(昭和39年~昭和42年)。
移転の理由は、戦後、業者さんが増えて、岡崎市内が手狭になったこと。製造の際に出る音の問題などで、今あるこの場所は、岡崎郊外の広くて静かな場所となっています。
【石工団地内の観光についての個人的な感想】
団地の中の通りを歩いて、雰囲気をみさせてもらう、ような感じ。
【営業時間】業者さん・お店によって違うと思いますが、お昼の休憩時間は避けた方がよさそう。
【定休日】土日祝は休まれているところも多いかも。
最後に
今回、石屋さんの町を散策し、また調べるうち、ずっとモヤモヤしていた個人的な疑問が、少し解消しました。
それは、「お墓の石はたいへん立派だけど、川原とかのそのへんの石ではいけないのか?」「墓石の石の長所の説明に、固くて丈夫・ツヤがある、とあるけれど、それってそんなに重要?」、というものでした。
結論として、お店やお墓に並ぶ墓石はやはりいい物で、傷があるものは売り物にならないし、また、傷がない素材自体が少ない、ということが分かってきました(切りだし段階での廃棄率は相当)。
もし傷があれば、そこから水が入り、紫外線を浴び、乾燥・雨・乾燥・雨‥を繰り返し、最悪、割れます。雨による劣化を避けるためには、石自体が高密度で水を通させないこと。そして、墓石は銘を入れるものなので、何百年後も判読可能にしようと思ったら、硬度の高い、堅い石が必要だ、と。
何気に見ている墓石ですが、石工業者さんの審美眼と技術の賜物であることには、全然気がついていませんでした。業者さんの苦労や大変さは、まるで私たちには伝わっていない?
店頭にダメな墓石を置いたり、石の廃棄率なんか提示してくれたら‥、とふと思ったのですが、買う時は誰しも急いでたり、気持ちが通常ではなかったり、コレ、深く考えずに買うものなのか‥、だから、よく知らないのか、と思った今回でした。
‥ということで、『石工団地神社のご朱印、石都・愛知県岡崎市の石製品』でした!以上です、ではまた!
【参考資料】
◯『岡崎の石製品』
◯松井貞雄『岡崎石製品工業地域の伝統と変容』1987
◯石材のことが日本一わかるサイト「いしマガ」
現在、岡崎の石工品出荷額も石工業者さんも右肩下がりとなっています。もともと、墓石より、石灯篭が有名だった岡崎の石製品ですが、現在は墓石が多くを占め、その墓石も安い輸入石材に浸食されていたり、墓終いなど墓離れが進む社会状況など、上記を読むと、色々な問題が分かります。
『金木犀の花びらジャム』(南アルプスファーム)と紅茶3種類①『サンクトペテルブルグ』(クスミティー)②『ミモザ』(ルピシア)③『ニナス マリーアントワネット』
気になっていた『金木犀の花びらジャム』を取り寄せました。金木犀のジャムっていったいどんな味がするのでしょうか?また今回、取り寄せたクスミティーの『サンクトペテルブルグ』と、以前購入した『ミモザ』(ルピシア)、『ニナス マリーアントワネット』の紅茶も合わせて載せました。
『南アルプスの手作りジャム 金木犀』
ネットで見た2つの金木犀商品で悩んでいたのですが(どっちも食べたい)、見ためが黄金色に美しい「南アルプスファーム」さんのジャムを購入しました。
上の中国製の「きんもくせいのシロップ漬け(糖桂花)」の方は、画像を拡大すると分かるのですが、漬けこんだ山菜みたいなみためをしています。
普通はこういう風になってしまうと思うのですが、きんもくせいの花の可愛らしさを損ねないようにした生産者の「南アルプスファーム」さんの努力を感じます。
うーん、綺麗。まるで造花のような美しさ!1枚1枚、小さなお花が完全なのが凄い。
こんなのがお店で出てきたら、テンション上がるなぁ。
食べてみると、ベタベタしたジャムではなくて、ゼリーぽい感じ。そして、上品な金木犀の香りがします。きつくなくて、食べ物と調和するように、ほどよい加減にしてあります(また、花でのどごしが悪いとかもない)。
味は甘いけれど、どこかあっさりで、林檎っぽい味がします。
食べ方としては、ヨーグルトやアイスにかけたり、パンに塗るのがおすすめのようで、パンケーキなんかにかけて出したら、演出しだいで、映えてとても素敵だと思います。
【個人的な感想】◎(ほどよい甘さ、ほどよい香りで、美味しかった。)
(これ以外にも「南アルプスファーム」さんには、「ももの花びらジャム」「ラベンダーの花びらジャム」という商品があり、そちらも気になる商品です。)
紅茶①『サンクトペテルブルグ』(クスミティー)
今回、ジャムと一緒に、「クスミティー」を初めて買いました。華麗な缶や、もともとロシア発祥の紅茶ということで気になっていました。
そのクスミティーの『サンクトペテルブルグ』は、「マルコポーロ」(マリアージュフレール)や「パリ」(ハニー&サンズ)に似た華やかな紅茶と聞いていたので、どちらが美味しいのか試してみたい、と思っていました。
アールグレイに、濃厚なキャラメル、フルーツ、バニラといい香りがします。ふわっと香りが上がってきます。
香りづけに関しては文句なく、酔うようないい香りですが‥、だめだ、茶葉が薄すぎる。
紅茶自体の味が薄いというか、あっさりというか‥、コクがない。
この茶葉の弱さは、結構マイナスだと思うのですが、みんなのレビューを見ると、そこに触れてる人は少数派で、意外に感じます。
【個人的な感想】 香りのみで、お茶の味がうすい(飽きずに飲みやすい「パリ」や、花束のような圧倒的な香りの「マルコポーロ」には及ばず。)
【買える場所】
実店舗や公式オンラインショップの他、AMAZONで買うのが1番おすすめかも(種類もあって、見やすかった)。
紅茶②『ミモザ』(ルピシア)
ミモザの紅茶が珍しくて購入しました。ルピシアでは、花の時期に合わせて2月~5月に限定発売するようです(2021年度は終了)。お花と特に柑橘系が香る、飲みやすい紅茶でした。
ルピシアのお茶は、バランスよく作られていて、どれを飲んでも飲みやすいお茶が揃うイメージです。
紅茶③『マリーアントワネット』(ニナス)
ニナスの、この可愛いピンク缶にメロメロになる人が多いようで、また、「マリーアントワネット」というネーミングも、抜群に魅力的です。
そして、ヴェルサイユで栽培されたバラとリンゴを使っている、という製造過程も見逃せません。
このりんごとバラの甘い香りが、たいへん人気のようですが、私はどうもクセを感じて人にあげてしまいました。レビューなどを参考に(ミルクティーにする等)、もっと色々と試してみればよかったなぁ、と今少し反省しています。
最後に
香りの強いものは、天と地ほど評価が分れますが、上に書いた「マルコポーロ」「パリ」でも、男性からは「クサイ」の一言で片づけられたり‥(過剰な香りづけにしか思えないらしい)。
香りが持ち味のジャムや紅茶などは、人によって感じ方にたいへん差があるものですが、参考程度に読んでもらえたら、うれしいです。
‥ということで、『金木犀の花びらジャムと紅茶3種類』でした!以上です、ではまた!